一方、モナコは「生活の質・インフラ」で100点満点を獲得して圧勝した。このカテゴリーでは、平均寿命やインターネットの接続性、生活費、その他の広範な生活の質に関する指標が評価される。モナコの自然・気候スコアがインデックス平均を下回るわずか44.6であることを考えると、この実績は特に目立っている。
また、調査結果からは顕著なトレードオフも明らかになっている。総合3位のUAEは、評価対象国の中で最も大気汚染が深刻だった。「大気質がインデックス中最悪(PM2.5の濃度が36.4マイクログラムであり、同小項目でゼロ点評価)であるにもかかわらずUAEが3位に入ったことは、税制と居住権が国・地域の評価をどれほど引き上げ得るかを示しています」とゲルバキアニは指摘する。
一方、海外移住を考える米国人の間で人気のあるメキシコは、安全性・自由度のスコアが低かったため、総合61位にとどまった。
起業家・事業主にとって最も住みやすい国
起業家や投資家にとって、税制と法的居住権を確立できるかどうかは特に重要視される事項だ。ゲルバキアニは、有利な税制政策と現実的な居住選択肢を兼ね備えた国・地域をまず検討することを勧めている。「まずは、事業や生活の拠点を築くことができる最も強力な税制優遇国から始めるとよいでしょう。UAE、シンガポール、香港が該当し、欧州に拠点を置きたい場合はマルタやキプロスが選択肢となります」と彼女は言う。
シンガポールと香港は総合順位こそそれぞれ7位と16位だが、税制スコアの高さで特に注目されている。マルタとキプロスは、欧州で拠点を探している人々にとっての代替案となる。
ただし、ゲルバキアニはこのランキングが海外での事業運営のあらゆる側面を評価しているわけではないと強調する。「事業の内容によって状況は変わります。このインデックスは個人の税金と居住権獲得ルートを評価するものであり、事業環境そのものを評価するものではありません。そのため最終的な選択は、専門のアドバイザーと相談の上、顧客がどこにいるか、どのように報酬を受け取るかを基準に行うべきです」


