やっかいなアプローチには続ける価値がある
こうした方法が効果的だと知っている人でさえ、実際には活用しないことが多い。学習の成果に対する実感は、勉強がどれほど楽に感じられるかと密接に関連している。学術誌『Educational Psychology Review』に2024年に掲載されたメタ分析では、学習者が「自分は努力している」と感じるほど、「学んでいる」とは考えにくくなることがわかった。努力を要する演習ではその場での間違いが増え、自信も低下する。そのため、実際には効果を発揮していても効果が低いように感じられる。
また、単に「小分けにして勉強しよう」「自分で問題演習しよう」と伝えるだけではその人の習慣が長期的にはほとんど変わらない理由もここにある。自己調整学習を研究する研究者たちは、こうした方法を取り入れ、継続して使うのに役立つ要素に注目するようになっている。
間違いは学習の正常な一部、復習をあらかじめ予定に組み込む
学術誌『Educational Psychology Review』に2023年に掲載された論文はまさにこの点に関する枠組みを提示している。学習が困難に感じられるものの、実際には成果が出ている状況において、学習者が継続できるよう支援することに焦点を当てており、以下の2つが役立つようだ。
(1)間違いは失敗の証拠ではなく、学習の正常な一部であると理解すること
(2)過去の学習内容を復習する時間をあらかじめ予定に組み込み、その都度やるかどうかを決める必要がないような習慣を築くこと
「明日、助けなしでもう1度これができるか」
シンプルな習慣として、勉強した後に自分に投げかける問いを変えることが挙げられる。その学習時間が生産的に感じられたかどうかを尋ねるのではなく、「明日、助けなしでもう1度これができるか」と自問するのだ。
「望ましい困難」とは、ただ物事を難しくすることではない。ある程度の努力が学習のプロセスの一部であることを受け入れ、その努力を何かがうまくいっていない兆候と解釈しないことだ。ほとんどの場合、その努力は、あなたが学んでいることを意味する。


