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2026.10.08 07:00

激化するイエメン紛争、世界を揺さぶる4つの重大リスク

イエメン北部ジャウフ県で2026年9月14日、サウジアラビアの支援を受ける勢力と交戦する反政府組織フーシの戦闘員とされる画像。フーシのメディアセンター提供(Houthi Media Center via Getty Images)

・人道危機がさらに深刻化する懸念

世界保健機関(WHO)は先週、イエメンでの最近の戦闘により、すでに800人超が死亡し、3000人超が負傷、民間人十数万人が避難を強いられていると発表した(編集注:4日の最新報告によると死者は959人、負傷者は4000人超に増加)。さらに、大勢の難民が戦闘から逃れるため、バブ・エル・マンデブ海峡を海路で渡ってジブチに流入していると報じられており、もともと脆弱な同国の医療・救援サービスに大きな負荷がかかっている。

イエメンは今回の衝突前から、世界最悪級の人道状況に置かれてきた。国内で1800万人以上が深刻な食料不安に直面しており、5歳未満の子ども200万人以上が急性栄養不良に陥っている。近年の人道危機が教えているとおり、こうした事態の影響が国内だけにとどまることはめったになく、周辺地域ばかりか国際社会全体に波及する可能性もある。

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・テロの脅威も忘れてはならない

最後に、広く知られているようにイエメンは長年、スンニ派の過激組織「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」の本拠地にもなってきた。AQAPは、2009年のクリスマスにあったデトロイト行き旅客機爆破未遂事件をはじめ、国際的な攻撃を試みて注目を集めてきた組織だ。

AQAPは近年、米国によるターゲットを絞った対テロ攻撃や、重要な支配地の喪失、内部分裂によって大幅に弱体化している。しかし、イエメンで続く混乱に乗じて、新たな勧誘の場を確保したり、武器を入手したり、あるいは作戦の訓練や計画を行ったりすることはできる。

統治の及ばない地域はかねて、さまざまなテロ組織にとって「酸素」のような役割を果たしてきた。イエメンの現在の混乱は、テロ組織が利用するのに非常に好都合な状況と言える。

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先行きは不透明

フーシに対するサウジ主導の反攻は今後数週間で激化するとみられる。フーシ側から大幅な譲歩を引き出せそうにはない一方で、サウジと主要な同盟国・パートナー国との緊密な連携が実現すれば、政府側はフーシが最近掌握した沿岸部の一部からフーシを駆逐し、サウジとの国境沿い方面の地盤地域に押し戻せる可能性もある。実際にそうなれば、紅海を航行する船舶に対するフーシの攻撃能力は、完全にはなくならないとしても、大幅に低下すると見込まれる。

イエメンでサウジの支援する攻勢が失敗した場合、次善の策は外交による「相互凍結」の合意かもしれない。これは、サウジがフーシへの空爆停止に応じる一方、フーシもサウジへの越境ミサイル攻撃や紅海の(サウジ関連を含む)船舶航行への攻撃の停止に応じるというものだ。これにはおそらく、サウジ側からフーシ側に新たな資金が流れるようにする取り決めも含まれるだろう。

現時点では、この武力紛争はどちらの側も近い将来に完全な勝利を収められそうにはない。それでも、この紛争に関わるリスクの重大さに鑑みれば、国際社会はこの問題に注目し、影響がイエメン国内をはるかに越えて広がる前に解決を図るべきである。

(forbes.com 原文)

翻訳・編集=江戸伸禎

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