牛丼は、ヘルシーなメニューというイメージが薄い。むしろ手軽でガッツリ系のスタミナ食って感じだが、実は牛丼には、意欲や集中力を高めてくれる効果があるらしいことが実験によって明らかにされた。健康を気にしつつ牛丼を掻き込む牛丼ファンには、じつに嬉しい報告だ。
吉野家ホールディングスと明治大学による研究グループは、まずマウスを使って実験を行った。マウスに牛脂を与えた場合と、ラード(豚の脂)を与えた場合とで、ランニングホイールでの走行距離に違いが出るかを検討した。結果は、ラードを摂取した群の走行距離を100とすると、牛脂を摂取した群は192.27と格段に伸びた。また、不安感を測定する高架式十字迷路試験という装置で実験をしたところ、牛脂を与えた群は不安様行動の軽減が認められた。

次に人を使った実験では、牛丼、豚丼、助六寿司を食べてもらった後に、数値評価尺度(NRS)を用いたアンケートで、意欲、集中力、疲労感の評価を行った。その結果、牛丼を食べたときは、豚丼や助六寿司と比較して、意欲スコアが有意に上昇し、集中力スコアも高まる傾向が示された。
この実験では、純粋な牛脂やラードではなく、実際の食事での比較なので、厳密には「牛由来脂質を含む食事条件下で食後の意欲関連指標が高く維持される可能性」が示されたということになる。

今回は、牛脂と自発的行動、不安様行動の、また牛丼と意欲、集中力との相関が認められたにとどまり、その理由やメカニズムは今後の研究で解き明かされることになる。もちろん、食べる量にもよるだろうが、仕事のヤル気や集中力が高まるとあれば牛丼は平日のランチの有力候補となる。あとは、ラーメンとカツカレーにもそんな効果が発見されたら言うことなしだ。
出典:明治大学 明治大学と吉野家ホールディングスが共同研究成果を発表 牛由来脂質が自発的活動と食後の意欲維持に関わる可能性を示す



