ハーグは、この転換を人がどのような問いを立てるかという観点から説明している。「どうすれば嫉妬を感じなくなるか」と問うのではなく、「この感情は私にどのような行動をとらせるのか」と問うことをハーグは勧めている。
これこそが成功につながるポイントだ。良性の嫉妬に関する研究では、この感情が、より野心的な目標の設定や、一層の努力につながることが示されている。嫉妬を習慣的に計画へと変えられる人は時間とともに成長し続ける可能性が高い。そして、その原動力は多くの人が認めたがらない感情から生まれている。これは、嫉妬を抑圧することとは異なるという点に留意すべきだ。感情を押し殺しても消えるわけではない。認められない嫉妬は恨みへと変わる可能性が高くなる。ハーグが測定した能力とは、その感情に気づいて向き合うことだ。
嫉妬に向き合う習慣でできないこと
この研究には重要な限界がある。人々をある特定の時点で測定した研究であるため、感情調整能力によって嫉妬が建設的なものになると解釈することはできない。関係が逆方向に働いている可能性もある。つまり、目標に向かって何年も努力してきた人が、その過程でより優れた感情調整能力を身につけていくかもしれない。研究参加者の大半は女性であり、感情調整能力を測るテストは短く、確認された効果は控えめなものだった。
この研究はまた、悪性の嫉妬に向かいやすい人についても有益な知見を示している。拒絶されることへの不安が悪性の嫉妬と強く関連していたのだ。これは、誰かを貶めたいという衝動が、性格の悪さではなく、脅威から生じる場合が多いことを示唆している。多くの場合、安心感が高まるにつれてその衝動は和らぐ可能性がある。
まずは嫉妬に気づく
嫉妬が消えることはまずない。嫉妬を完全になくそうとすること自体が、適切な目標ではないのかもしれない。嫉妬はその人が大切にしていることについて如実に物語る。嫉妬とうまく向き合える人とは、嫉妬を全く感じない人ではない。嫉妬に気づき、それが自分に何を伝えようとしているのかを理解するために立ち止まり、そのうえで行動に移す人だ。


