学術誌『Scientific Reports』および『International Journal of Environmental Research and Public Health』に掲載された研究では、自然の中で過ごす時間を増やすことで、血圧、睡眠、メンタルヘルスが改善されるだけでなく、脳の活動や認知機能も向上することが示されている。
さらに、学術誌『Landscape and Urban Planning(景観・都市計画)』に掲載された38件の研究のメタ分析に基づくと、自然の中で過ごす時間は孤独感を和らげ、他者への帰属意識やつながりを強めることができる。カーディフ大学が発表した別の研究では、オフィス環境ではなく自然の中で探索型の活動を行った人々は、他者とのつながりをより強く実感したと報告している。
刺激的な屋内環境で過ごすことも、脳の健康を活性化させる。実際、より広々として空間的な目新しさがある場所(例えば、多層階の住宅など)は好影響をもたらし、異なる活動に異なる部屋を使用すること、空間内をより多く移動すること、日常のルーティンに変化を持たせることも効果的であった。『International Journal of Environmental Research and Public Health』に掲載された研究によると、これらすべてが認知機能の向上とメンタルヘルスの改善につながることが示されている。
実践への示唆:屋外に出て、屋内でも前向きな環境を求めよう。自然の中で過ごすと、より広い視野を持つことができ、自分の殻から抜け出して他者に共感し、つながりを感じる能力が高まる。美術館やアートギャラリー、デザインの優れた職場環境などに足を運び、魅力的な屋内環境を探してみよう。また、空間の使い方を変えたり、アートや音楽、色彩で彩ったりして、住環境を整えることも有効だ。
脳の健康を大切にする
変化のスピード、圧倒されるような状況、ストレス、そしてAIへの「思考の過度な依存(コグニティブ・サレンダー)」の進行といった課題に直面する中、脳の健康は引き続き重要な優先事項であり続ける。そして、脳の健康を高めるあらゆる方法の中でも、人とのつながりは最も強力で影響力のある手段の1つなのだ。


