「6秒間の発声」の声波形を分析、研修課題克服に活用
──Viresonが展開している具体的サービスと、その強みについて教えてください。
土屋:創作プラットフォーム「POCOPLE(ポコプル)」と、法人向け「MIX創作研修」を展開しています。
「POCOPLE」は絵・音楽・物語を組み合わせ、初心者でも直感的にオリジナル作品を作れるWeb型創作プラットフォームです。単体でのお絵描き・作曲アプリやサービスはあっても、マルチメディアを掛け合わせたプラットフォームは、自分の知る限り、唯一無二だと思います。
「MIX創作研修」はPOCOPLEを活用し、絵・音楽・言語を横断して思考・感情を形にする研修プログラムです。キャリア自律、ビジョン浸透、新規事業創発に活用されています。
当初はBtoCでのサービス提供から構想をスタートしましたが、事業の財務基盤構築と社会的な信用力を確立するため、BtoB(企業研修・学校教育)から先行展開する戦略をとりました。
──企業研修での具体的な導入実績や、他社研修との違いについて教えてください。
土屋:例えば、大手コンビニエンスストアの店舗オーナーから依頼いただいた研修では、「将来のコンビニと人間の関わり」などをテーマにし、単なる体験型を超えた「ビジョンの具現化」や「店舗内施策のアイデア創発」に繋がっています。また、山形大学のアントレプレナーシップ授業でも導入されています。
最大の独自性は「研修効果の科学的・客観的な可視化」にあると思っています。日本カラープランニング協会の桑野先生(色彩生理学)の「声の周波数分析」を導入し、受講者が6秒間自身の名前を発声するだけで、声の波形から感情変化・共感性・論理性を客観的に分析します。これからは、声の周波数に加え、創作過程と作品からの感情・思考分析も行います。これにより、多元的で深い分析が可能になり、革新性と独自性を極めていきます。
Viresonが企業や社会にもたらす「思考キャンパスの拡張」
──ここまでのお話を伺って2000年代初頭にGEで発信されていた「GE imagination at work」という言葉を思い出しました。企業にとって、「MIX創作研修」や「 POCOPLE」はどのような意味があるのでしょうか?
土屋:一言で言えば、「言語を超えた思考キャンバスの拡張」と「エンゲージメント向上」です。
ビジネスシーンはどうしても「論理」と「言語」に偏りがちですが、人間の直感や情熱は「感情」や「感覚(音楽・絵)」の領域にもあります。言語以外の非言語領域を解放・拡張することで、視野や視座が広がり、顧客や仲間に対する提供価値の質と量が飛躍的に変わってくると思います。
また、Z世代を中心とした若手社員の離職対策やキャリア形成といった「エンゲージメント」の観点での期待も大きいです。創作を通じて「他者と違っていて良い」「自分自身の価値観で表現して良い」という自己肯定感(自分軸)が得られ、9割以上の受講者の状態がポジティブかつ安定する変化が確認されています。


