イラン紛争の終結が見通せず、ジェット燃料価格の高騰が続いている。航空分野の専門家からは、ジェット燃料価格が2026年末までに1バレル225ドルに達するとの予測も出ている。ジェット燃料価格の上昇がさらに進めば、航空会社への政府支援が必要になる可能性もある。
ジェット燃料は年末までに225ドル予測、米大手航空会社はすでに減便
カナダのマギル大学で航空管理を教えるジョン・グラデックは、航空リスク管理の専門家だ。グラデックはフォーブスに対し、ジェット燃料価格は9月末までに1バレル200ドル、12月末までに225ドルに達すると予想した。世界各地の航空会社が加盟する国際航空運送協会(IATA)のジェット燃料価格モニターによると、9月18日までの週の世界平均は1バレル194.90ドルだった。225ドルまで上がれば、この水準から年末までに約15%上昇する計算になる。
ジェット燃料価格は、イラン紛争が始まる前日の2月27日には99.40ドルで、9月18日までの上昇率は96%に達した。アメリカン航空、ユナイテッド航空、サウスウエスト航空など米大手航空会社は、予定していた便を再び削減している。
グラデックはフォーブスに、「航空業界で先々の計画を立てられる期間は、今や大幅に短くなった。もはや四半期ごとですらなく、月ごとだ。燃料価格と燃料市場の動きに強く左右されている」と語った。
追加の大幅な運賃上昇はないとの見通し後も、燃料価格はさらに上昇
8月下旬の時点では、2026年にすでに大幅な運賃上昇が起きていたものの、航空各社は追加の大幅値上げが必要になる可能性を低く見ていた。ユナイテッド航空の最高経営責任者(CEO)、スコット・カービーはロイターに対し、2027年初めの運賃引き上げは緩やかで、2026年の値上げより小幅になるとの見通しを示していた。
米航空会社の業界団体エアラインズ・フォー・アメリカのCEO、クリス・スヌヌも、航空各社は高いジェット燃料費を「自ら負担している」と述べ、燃料費の全額を乗客の運賃には上乗せしていないと説明した。イラン紛争の開始から6カ月を超えていたが、スヌヌは米ニュース局NewsNationに「運賃が大幅に上がるとは思わない」と語り、運賃はおおむね安定すると予想していた。
カービーとスヌヌの発言後、ジェット燃料価格はさらに上昇した。9月18日には、マレーシアの称号「タン・スリ」を持つエアアジア共同創業者で、エアアジア・グループ顧問のトニー・フェルナンデスが、世界のジェット燃料価格は1バレル250ドルに達する可能性があると記者団に語った。欧州のジェット燃料在庫も過去7年で最低の水準にあると、ロイターが9月20日に報じた。



