テクノロジー

2015.12.11 13:00

ジェフ・ベゾスは打ち上げたロケットを再利用

Orlando Sentinel / gettyimages

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「今、ウェスト・テキサスの打上げ基地に大切に格納されているのは、滅多に見られない、使用されたロケットです」と、ジェフ・ベゾスは11月24日の声明の中で述べている。
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ベゾスの宇宙企業Blue Originは、もう一つのNew Shepard宇宙カプセルの宇宙への打ち上げに成功し、その補助ロケットが、ほどなく安全に地球に着陸したことは、商用宇宙飛行にとって大きな飛躍である、と11月24日に発表した。

「この飛行によって、私達の宇宙船のアーキテクチャと設計の正しさが証明されました」と、ベゾスは声明の中で述べている。

「私達独自のリング・フィンによって、圧力の中心を船尾に移し、再突入と下降を容易にしています。8基の大型ドラグ・ブレーキが配置されて、宇宙船の最終スピードを時速387マイルに下げました。油圧式のフィンによって、高空での時速119マイルの横風の中、着地地点の5,000フィート上空まで、補助ロケットを移動させることができました。その後、強力なBE-3 エンジンが再点火して、補助ロケットを減速し、同時に着陸装置が出されて、宇宙船は、最後の100フィートを時速4.4マイルで下降して着地点に着陸しました。」
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数多くのロケット企業が、再利用できるロケットを建造しようと精力を注いでいる。何故なら、普通は地面か海に落ちてしまうロケット自体が、宇宙船打ち上げにおいて最もコストのかかる部分であるからだ。したがって、ロケットを再利用できるようになれば、人や貨物を宇宙に運びコストが大幅に削減されることが期待される。

Blue Originは、自社のロケットが再利用できることを確認しただけでなく、New Shepard宇宙カプセルを予定されたテスト高度100.5㎞(329,839フィート)まで送ることにも、再び成功した。

「Blue Originの再利用可能なNew Shepard宇宙カプセルは、完璧に飛行しました。329,839フィートまで上昇した後、高空での時速119マイルの横風を通過して、 着地パッドの中心から僅か4.5フィートしか離れずに、安定したコントロールされた着陸を行ったのです」と、ジェフ・ベゾスは声明の中で述べている。「完全な再利用は、ビジネスのあり方を変えるものであり、燃料を満たして、再飛行させるのを楽しみにしています。」

同社は、New Shepard宇宙カプセルに関して、大きな計画を進めている。 6人乗り仕様であることから、同社は既に、宇宙へ飛び出すことに興味がある人に、同社のウェブサイトに登録して、情報を得るように呼びかけている。また、研究目的で宇宙に貨物を送ることに関心がある数多くの顧客と、共同作業を行ってもいる。

現在予定されている全ての飛行テストが成功した暁には、同社は、来年、最初の商用飛行を始める予定である。


編集 = Forbes JAPAN 編集部

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