モビリティ

2026.09.15 12:45

Waymoの完全無人タクシーが2027年中に東京へ──GO・日本交通と商用化目指す

2025年から東京で自動走行の試験を開始しているWaymoの車両。2027年の商用サービス開始時には写真のジャガー「I-PACE」から導入を予定する

技術の準備は進んだ、次に問われる積極的な実装への取り組み

自動運転車の運行管理や営業所の運営は日本交通が担い、GOはWaymoの技術を国内のタクシー産業へ組み込むための全体設計と配車基盤を担当する。Waymoは自動運転技術に加え、運用基盤や車両管理システムを提供する。

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利用者は「GO」と「Waymo One」の両アプリから配車を依頼できる。GOは国内の既存利用者と通常の有人タクシーを含む配車網を抱える。一方、Waymo Oneアプリは米国などで同社のサービスを利用してきた訪日客に、東京でも共通した利用体験を提供する役割が期待されている。両方の窓口を用意することで、国内利用者と訪日客を幅広く取り込む構えだ。

Waymo Oneアプリによるサービスの利用イメージ
Waymo Oneアプリによるサービスの利用イメージ

米国では、かつてアリゾナ州フェニックスでWaymoの車両をUberアプリとWaymoの自社アプリの双方から利用できた。しかし両社は2026年6月にフェニックスでの提携を終了。現在は、Waymoアプリを使う地域と、オースティンやアトランタのようにUberが配車を独占する地域に分かれている。東京で商用化が始まる折に、2つのアプリを併用する方式がそのまま採用されれば特徴的な運営モデルになりそうだ。

事業区分はハイヤーや日本型ライドシェアではなく、タクシーとして認可を得る方針だ。運賃について日本交通株式会社の代表取締役社長である若林泰治氏は「現在のタクシーに適用される認可運賃と同様の考え方で検討する」と説明した。具体的な金額や料金計算の方式、車内にメーターを設置するかどうかは明らかにされていない。

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米国カリフォルニア州ではZeekrの新型車両「ojai」によるサービスも本格的に進んでいる
米国カリフォルニア州ではZeekrの新型車両「ojai」によるサービスも本格的に進んでいる

この日の会見には、一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会の川鍋一朗会長も出席した。川鍋氏は、完全無人タクシーが有人タクシーを直ちに置き換えるものではなく、タクシー業界が抱える乗務員不足を補いながら、両者が共存していく将来像を示した。Waymoの共同CEOであるテキドラ・マワカナ氏も、日本におけるエンジニアリングと運用の体制を拡充し、長期的に事業へ取り組む姿勢を表明している。

もっとも、現段階は商用化の確定というよりは、実現に向けて許認可と検証を進める出発点だ。2027年は遠い将来ではない。開始当初は限られた地域と台数であっても、一般の利用者が東京で完全無人の自動運転を体験できる場をつくる意義は大きい。それだけに今回、運行区域や開始までのロードマップを含め、商用化に向けてもう一段踏み込んだ見通しが示されてもよかったと思う。

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連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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