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AI

2026.09.15 08:30

飛び交う「AIによる人類滅亡説」、実際の脅威はどのように訪れるのか

Smith Collection/Gado/Getty Images

盛り上がる「人類滅亡説」に対する批判

LLMの危険性に関する論文を執筆した後にグーグルを去ったコンピューター科学者のティムニット・ゲブルは、AIによる人類滅亡論者たちは意図的に大げさに振る舞い、すでに現在進行形で起きている現実の被害から人々の目をそらそうとしているのだと指摘する。彼女にとっての「真の人類存亡の危機」とは、AIによる自律型兵器、大規模なレイオフ、さらにはAIを動かす巨大なデータセンターによって悪化の一途をたどる気候変動など、すでに目前にある惨事のことだ。

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同じくグーグル出身のマーガレット・ミッチェルも、人類滅亡という極端なシナリオにばかり注目が集まることで、労働搾取や著作権侵害、環境破壊、アルゴリズムが持つ偏見などへの問題などから人々の目がそらされていると批判した。

マサチューセッツ工科大学のジョイ・ボロムウィニは、「人類存亡の危機」という枠組み自体が根本的にエリート層の視点に偏っていると指摘する。富豪やIT業界の大物たちが架空の未来の脅威について頭を悩ませているこの瞬間にも、社会的弱者やマイノリティは、顔認証システムの誤認、生体認証による監視、さらには住宅や雇用、医療へのアクセスが自動的に遮断されるなどいった深刻な被害にすでに苦しんでいると主張する。

「この機械仕掛けの神をめぐる言説は、我々の目を現実の問題からそらすために仕組まれたものだと私は考えている」とゲブルは語る。「洪水や火災はどうなるのか。世界の食糧供給網の致命的な混乱についてはどうなのか。私たちには現実的な脅威が迫っている。誰でも化学兵器を作り、使用できるようになることなどがその例だ。警察の暴力、洪水、あるいは戦争といった『実際に人間の命を奪うもの』に対して無関心でいられる人たちだけが、機械仕掛けの神に執着できるのである」

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(forbes.com原文)

翻訳=江津拓哉

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