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2015.12.07 18:07

配車アプリ激戦区のインドネシア バイク・タクシーも躍進

Lucy Liu / Shutterstock

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インドネシア最大のタクシー会社であるBlue Birdは2011年にタクシー配車のモバイルアプリを導入した。同社のノニ・プルノモ社長とその娘であるプルノモ・プラウィロは「私たちはこの業界でアプリを使った世界最初の会社だ」と胸を張る。

Blue Birdのアプリはまずブラックベリーに搭載され、数か月後にはiOSとアンドロイドにも対応した。Blue Birdの保有車両数は約3万台で、事業は順調だが、他社も市場に参戦している。Blue Birdの市場価値(約14億ドル)の40倍近い時価総額500億ドルを誇る米ウーバーは昨年、インドネシアに進出した。バリ、バンドン、そしてジャカルタでウーバーのドライバーは600人にまで増えた。

1989年にタクシー事業を始めたピーター・ソンダ率いるExpressグループも忘れてはならない。ソンダは今年初め、インドネシアの富豪エドウィン・ソエリアジャに事業を売却しようとしたが、取引を中止した。今はスマートフォンのタクシー配車アプリを手掛けるシンガポールのグラブタクシーと組んで、配車アプリへの対応を図っている。事業者がタクシードライバーの場所をリアルタイムで把握でき、配車効率の高さをウリにするグラブタクシーのCEOアンソニー・タンは「我々はインドネシアでうまく行くと思っている。市場は大きい」と自信を示した。

インドネシアでは二輪車も競合となる。米ベンチャーキャピタルのセコイアとTPGキャピタルが連携するNorthstarから資金調達したGo-Jekは、ジャカルタやバリなど10都市でバイクタクシーのドライバー約1万人を擁する。

インドネシアの株式相場指数がこの1年で11%下落する中で、Blue Birdの株価も18%値を下げた。しかし政府系証券会社バハナ証券のアナリスト、アグスティナ・キラーナは「Blue Birdはホテルやショッピング施設などとの連携によって、大都市のほとんどで優勢な展開をしている」と分析した。

実際、同社の車両数はExpressの倍以上で、新規参入者たちをはるかに上回っている。プルノモ・プラウィロは「私たちが革新と改善を続ける限り、顧客はついてきてくれるだろう」と述べた。

編集=上田裕資

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