オーガニック食材のスーパーマーケットをチェーン展開する米ホールフーズ(Whole Foods Market)は、第4四半期の決算報告で、高級食料品市場の競争の激化を背景に、既存店舗売上が予想以上に悪化したことを報告した。
このニュースを受け、同社の株価は時間外取引で7%下落した。
米ホールフーズは、小売最大手の米ウォルマート・ストアーズや、クローガーといった大手を相手に悪戦苦闘してきた。「価格競争の激化に直面しながら、このまま立ち止まっているわけにはいかない(価格を据え置くわけにはいかない)」とジョン・マッキーCEOはコメントした。
ホールフーズは、1,500人規模の人員削減計画と、ミレニアル世代をターゲットにした小規模、安価型スーパー(「365」- 365日をホールフーズで)のチェーン展開を含む複数の取り組みによって売上げを増進さる計画を先日発表した。
第4四半期(9月27日期末)の既存店売上高はアナリスト予想0.7%増に対し0.2%減。夏にはニューヨーク地区の店舗で調理済み商品の重量表示ミスによる過剰請求騒ぎが発生し、これが減収につながったとも認めている。
今四半期の総売上高は6%増の34億4000万ドルを計上したものの、予想の34億7000万ドルには届かず、EPSは予想35セントを大幅に下回る16セントだった。
最高共同経営責任者のウォルター・ロブ氏は次のようにコメントした。
「現状に深くメスを入れ、長期的に利益を生み出す体制を作る必要があります。競合との差別化を明確に打ち出し、顧客が何を求めているのかをよく理解してビジネスを根本的に進化させるために必要な措置をとります」
ホールフーズの取締役会は、10億ドル規模の自社株買戻しを承認、配当金を4%増の1株当たり13セントとした。最近、5年間5億ドルの回転信用枠を得ており、第1四半期末までには最大10億ドルの長期借入金を得たいとしている。
今年に入って38%急落したホールフーズ株は、時間外取引で7%下落、28ドル50セントをつけた。