アップルTVでは、これまでネットフリックスやiTunesに掲載されたTVドラマや映画が、動画エンターテインメントの中心だったが、今回の結果は、人々がいかにアマゾンのプライムビデオの到来を待ちわびていたかを示している。
アップル側は現時点ではアマゾンのアプリのダウンロード数等の詳細は明らかにしていない。ダウンロードが多い地域がどこだったのか、また、アマゾンプライムの既存会員が多いのか、新規でアマゾンプライムに加入した人もいるのかが気になるが、その辺りは不明だ。しかし、いずれにせよ、アマゾンプライムの会員数は上昇が続いており、彼らが今回のアップルの英断を歓迎していることは確かだ。
アマゾンにとっても、アップルTVへの対応はデメリットにはならない。アマゾンは同社の大人気のオリジナル作品「The Grand Tour」の最新シリーズ公開に合わせて、アップルTV用アプリを公開している。
さらに楽しみなのが、クリスマス商戦を控えて、今回の動きがアップルTVの売上を押し上げるかもしれないということだ。筆者の友人には「アップルTVは買わない。なぜならアマゾンのプライムビデオが見られないからだ」と話している人が何人かいた。彼らのアップルTVに対する認識も、大きく変わったはずだ。
また、気になるのが、アマゾン・プライムビデオをアップルTV対応にしたことで、アマゾンのFire TVや Fire Stick 等のデバイスの売上が低下しないのかという点だ。これに関しては、今後のアマゾンの発表を待つしかないようだ。