経済・社会

2022.06.13 17:15

米国の食卓を襲うインフレ、卵、食肉、クッキーが特に値上がり

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航空運賃も上昇した(Markus Mainka / Shutterstock.com)

米労働省が6月10日に発表した5月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比8.6%の上昇となり、1981年12月以来の40年5カ月ぶりの大幅な上昇を記録した。

過去12月間で最も値上がりが激しい品目としては、燃料油(106.7%)、ガソリン(48.7%)、航空運賃(37.8%)、中古車・トラック(16.1%)などが挙げられる。また、4月から5月にかけてエネルギー価格は6.1%上昇し、燃料油は16.9%、ガソリンは7.8%の上昇だった。

食品全体の価格は4月から5月にかけて、1.1%の上昇にとどまったものの、いくつかの製品は大幅に上昇した。卵は5%、鶏肉以外の食肉は4.4%、クッキーは4%の上昇だった。

乳製品は2.6%上昇し、2007年7月以来最大の上昇幅となった。背景には、ロシアのウクライナ侵攻や中国の新型コロナウイルス対策によるサプライチェーンの寸断の影響があるとみられる。航空運賃は先月、6.1%上昇し、公共交通機関は11.2%の上昇だった。

米国経済研究所のピーター・アール研究員によると、消費者物価指数に含まれる品目の約71%が、過去12カ月間で4%以上上昇しており、「インフレが拡大し、加速していることの明確な証拠」だという。

ガソリンの1ガロンあたりの平均価格は11日に、米国史上初めて5ドルを突破した。

編集=上田裕資

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