キャリア・教育

2022.04.11 08:30

Cスイートとのコミュニケーションによくある3つの過ち

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あなたは、過剰アピールタイプ、専門家タイプ、思い込みタイプのどれだろうか?

私がこれまで一緒に働いてきたリーダーがそうであったように、Cスイート(経営トップ層)と関わる際には時折、上記のコミュニケーションスタイルが出てしまうものだ。

他者がこうしたふるまいを示している場合は驚くほど簡単に気がつくが、自分では気づきにくい。またこうした習慣は、重要人物であるCスイートの前で最高の自分をアピールする上で、障壁となりかねない。この点は、私も私の顧客も経験済みだ。

とはいえ、自分にこうした傾向があることに気づけば改善は可能だ。ここでは、Cスイートとの関わりでよく見られる3つのタイプを簡潔に紹介する。

1. 過剰アピールタイプ


このタイプのモットーは「自分がどれほど努力したかを知ってほしい」だ。

さまざまな会議やプレゼンテーションで多くのスライドを駆使し、取り組みやプロジェクト、更新情報を挙げて延々と自分の活動について報告する人は、過剰アピールタイプだと言える。

このタイプは、自分はこれまでとても忙しく働き、非常に多くの努力や仕事をしてきたこと、また(重要な問題である)〇〇にとても真剣に取り組んでいることなどをアピールしたいと思っている。この傾向が見られがちなのが、役員会や四半期事業レビューだ。過剰アピールタイプは非常に多忙かつ勤勉なリーダーかもしれない。しかしその一方で、成果よりも活動を強調しがちだ。

過剰アピールタイプのチームを率いるリーダーは「何に取り組んでいるかではなく、何が成果を上げているかについて議論しよう」と言うべきかもしれない。

2. 専門家タイプ


このタイプのモットーは「十分な情報を共有すれば、私が正しいことを分かってもらえる」だ。

あらゆる会議やプレゼンテーションで、あなたが求めている、あるいは必要な水準をはるかに超える情報を共有している人がいたら、その人は専門家タイプかもしれない。

「何が」の情報は多くても「だからどうなのか」の視点が乏しいため、詳細情報やデータは十分得られても、決断や大局の理解には役立たないかもしれない。専門家タイプは(特に質問に答えているときに)話し過ぎたり、詳細にとらわれ過ぎたりするほか、聴衆を退屈させる、準備のし過ぎなどの問題もある。

専門家タイプは、より良い判断と識別力を駆使して情報を絞る方が効果的ということを悟り、メッセージに全ての情報を詰め込もうとするのではなく正しい情報を伝えようとすることが改善策となる。
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翻訳・編集=出田静

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