• 戦略思考の深み[田坂広志の深き思索、静かな気づき]

    田坂 広志 , CONTRIBUTOR

    戦略思考とは何か。そのことを考えるとき、いつも思い起こすエピソードがある。それは、かつてエドワード・デボノが『水平思考の世界』という著書の中で紹介した、問題解決のエピソードである。あるとき、米国の大都市にある超高層ビルのオーナーが、エレベーターの数が足りないという問題に直面した。そのビルで働く人々の ...

  • リーダーの話術の神髄[田坂広志の深き思索、静かな気づき]

    田坂 広志 , CONTRIBUTOR

    毎年、年賀交換会の時期に必ず思い出す情景がある。それは、37年前、筆者が新入社員の頃、自社の本社ビルで行われた年賀交換会に出席したときのこと。恒例の社長の年頭訓示を、本社の全社員が聴くという場での情景である。 この年の年賀交換会は、社員にとって、いささか気持ちの重い場であった。この企業の業績は、業界 ...

  • 「完璧主義者」の真の才能[田坂広志の深き思索、静かな気づき]

    田坂 広志 , CONTRIBUTOR

    DVDやブルーレイという映像メディアが主流になったことによって、誰もが手軽に高精細度の映像とリアルな音響を楽しめるようになった。そして、もう一つ、誰もが楽しめるようになったのが、「音声解説」である。それは、その映画を作った監督や製作者が、映画の全編のシーンを流しながら、それぞれのシーンの意図や俳優の ...

  • 正念場の学び[田坂広志の深き思索、静かな気づき]

    田坂 広志 , CONTRIBUTOR

    1979年のプロ野球日本シリーズは、セ・リーグの広島とパ・リーグの近鉄との対決であったが、伝説的な「江夏の21球」のエピソードで知られる、壮絶な戦いとなった。それは、3勝3敗で迎えた第7戦。勝利したチームが日本一の栄冠に輝く試合、1点差を追う近鉄が、9回裏ノーアウト満塁と広島のリリーフエース江夏豊投 ...

  • プロが育たない理由[田坂広志の深き思索、静かな気づき]

    田坂 広志 , CONTRIBUTOR

    プロ野球の大打者であった落合博満氏が、テレビで解説者をしていたときのこと。その日のピッチャーは、切れ味の良いフォークボールが決まり、三振の山を築いていた。それを見たアナウンサーが、聞いた。落合さんなら、あの鋭いフォーク、どう打ちますか?その質問に対して、落合氏は、飄々とした風情で答えた。 ああ、あの ...

  • 直観力を身につける二つの道[田坂広志の深き思索、静かな気づき]

    田坂 広志 , CONTRIBUTOR

    直観力とは、いかにして身につくものか? この問いに対して、多くの人々は、直観力とは、「論理」とは対極にある「感覚」の力を磨くことによって身につくものであると考えている。しかし、それは真実であろうか。そのことを考えさせるのが、将棋の世界で五つの永世称号を得た大山康晴棋士のエピソードである。冬のある日、 ...

  • 言葉に「言霊」が宿るとき[田坂広志の深き思索、静かな気づき]

    田坂 広志 , CONTRIBUTOR

    英国で、再び女性首相が誕生したが、19年前に聴いた、サッチャー元首相の講演を想い出す。1997年、中国への香港返還行事の後、元首相の立場で来日したサッチャー女史の講演を聴いた。しかし、その講演で印象深かったのは、講演の内容以上に、講演の後の聴衆との質疑応答であった。質疑の冒頭、ある経営者が、次の質問 ...

  • プロフェッショナルの「奥義」とは何か[田坂広志の深き思索、静かな気づき]

    Forbes JAPAN 編集部 , Forbes JAPAN

    学生時代、スキーを習っていたときのこと。急な斜面の滑り方を覚えるために、若手のコーチについて教わっていたが、なかなか滑れるようにならなかった。その若手コーチは、緩やかな斜面で、スキーのエッジの利かせ方、膝の屈伸、体重の抜重、前傾姿勢、ストックの使い方など、個別の技術について、一つひとつ懇切丁寧に教え ...

  • 「深層対話力」を磨くと、自然に身につく「人間関係力」[『仕事の技法』著者インタビュー 最終回]

    田坂 広志 , CONTRIBUTOR

    本誌「Forbes JAPAN」の人気連載「深き思索、静かな気づき」の田坂広志氏が、『仕事の技法』(講談社現代新書)『人間を磨く』(光文社新書)を立て続けに上梓。今回は『深層対話力』の先にある、さらに広い世界について語ってもらった(過去記事はこちら;第1回、第2回)。Q:この『仕事の技法』では、「言 ...

  • 会議と商談の後の5分が、才能開花の分かれ道[『仕事の技法』著者インタビュー 第2回]

    田坂 広志 , CONTRIBUTOR

    本誌「Forbes JAPAN」の人気連載「深き思索、静かな気づき」の田坂広志氏が、『仕事の技法』(講談社現代新書)『人間を磨く』(光文社新書)を立て続けに上梓。今回は『仕事の技法』の中でも最も効果的な技法について、具体的に語ってもらった(第1回記事はこちら)。Q:『仕事の技法』では、「走馬灯リーデ ...

  • 相手のメッセージの8割は、聞き逃している[『仕事の技法』著者インタビュー 第1回]

    田坂 広志 , CONTRIBUTOR

    本誌「Forbes JAPAN」の人気連載「深き思索、静かな気づき」の田坂広志氏が、『仕事の技法』(講談社現代新書)『人間を磨く』(光文社新書)を立て続けに上梓。今回は特別に『仕事の技法』の鍵といえる「深層対話力」を中心に語ってもらった。Q1. この『仕事の技法』という著書は、仕事においては、「言葉 ...

  • 「不動心」の真の意味[田坂広志の深き思索、静かな気づき]

    田坂 広志 , CONTRIBUTOR

    かつて、人間の「不動心」について、興味深い心理学実験が行われた。一人は、最近、座禅の修行を始めたばかりの若者。もう一人は、永年、禅寺での修行を積んだ禅師。その二人に、座禅中の脳波の測定実験を行ったのである。最初、二人同時に、座禅による瞑想状態に入ってもらい、その脳波をそれぞれ測定したところ、二人の脳 ...

  • 「創造性」をめざす過ち [田坂広志の「深き思索、静かな気づき」]

    田坂 広志 , CONTRIBUTOR

    昔ある喫茶店で、二人の学生が、熱心に議論をしていた。二人は、美術大学で絵を専攻している学生のようであったが、耳に入ってくる二人の議論は、「いかにして創造性を身につけるか」というものであった。一人は、創造性に優れた作品を数多く鑑賞することの大切さを語っていた。一人は、無垢の心で自然に触れ、感じる力を磨 ...

  • 真の「コミュニケーション能力」とは何か

    Forbes JAPAN 編集部 , Forbes JAPAN

    若き日に勤めていた会社で、優れた上司から、大切なことを学んだ。 それは、あるコンサルティング会社が、その上司に、仕事を求めてきたときのこと。当時、私が担当していたプロジェクトから、技術調査の仕事を出してはどうかとの上司の指示のもと、一度、その会社の部長と担当者に会って、調査能力をチェックすることにな ...