記事ではその模様をカラニックの元恋人のGabi Holzwarthが証言した。室内で女性らは男性らを取り囲むように並び、胸に番号札をつけており、4人の男性ウーバー社員らが好みの相手の番号を伝えたという。カラニックとHolzwarthは一時間ほどで、その場から離れたという。
フォーブス寄稿者のElaine Ramirezは韓国の女性同伴カラオケバーの実情について、「顧客らは数時間の間、飲酒やカラオケを楽しんだ後、女性たちに個室に案内されるのが通常のパターンだ」と述べている。
ウーバーでは先日、社内のセクハラ文化が明るみに出たが、その際にウーバーのEmil MichaelはHolzwarthに電話をかけ、彼らが訪れたのは通常のカラオケバーだったとメディアに証言するように依頼したとThe Informationは伝えている。電話でMichaelは彼女に、ウーバーがメディアの攻撃にさらされている状況を伝え、「あれはただのカラオケだった。それ以上のことは何も無かったよな」と同意を求めたという。
ウーバーは社内のセクハラ問題の調査にあたり、元司法長官のエリック・ホルダーを責任者に任命したが、新たな性的スキャンダルの浮上は、同社を一層厳しい立場に追い込むことになった。
Holzwarthの証言が正しいならば、Michaelらが女性の接待付きカラオケバーを訪問し、その隠蔽工作を図ったことは非難されて当然だろう。また、共同創業者でCEOのカラニックがその場に同行していたことは、さらに問題を大きくする。カラニックは先日「社内に根本的な変化が必要だ」と発言したが、依然としてCEOの職を辞する考えは無いとThe Information は伝えている。
Holzwarthは2週間前にMichaelからの電話を受けて、非常に不愉快な思いをしたと、カラニックに伝えたという。その際にHolzwarthはカラニックに「CEOを辞める気はないのか」と尋ねたところ、カラニックは「おそらく2000名のウーバー社員が自分の辞職を求めているのかもしれない。けれど、残り(1万名以上)の社員は自分を求めている」と述べたという。Holzwarthによるとカラニックはその際に「君も母親になればその気持が分かるさ」などと発言したという。
ウーバーを巨大企業に押し上げたのはカラニックだが、その指導力には大きな疑問符が灯りはじめている。しかし、彼自身もしくは他の社内の重要人物がそのことに気づくまで、事態に変化が訪れることは無さそうだ。