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追求し続ける

ランニングシューズは、ナイトにとって一時的な関心事ではなかった。常に、ランニングシューズのことで頭がいっぱいだった。そのことこそが、彼を成功に導くカギとなった。

スタンフォード大学のビジネススクール在学中には研究論文のために「図書館に入り浸った。見つけた輸出入と起業に関する本は、すべて読みあさった」という。最初は、これらのテーマに「関心を持った」というナイトだが、その後「刺激を受け」、最終的には「魅了され」、完全にこれらの「とりこになった」。

ナイトのこの執着心は、伝説のベンチャー・キャピタリスト、マイケル・モリッツ(グーグル、エアビーアンドビー、ヤフーに投資)の言葉をそのまま思い起こさせる。同氏はかつて若い起業家たちを評価する方法に関連して、「何かに熱中している人かどうかを見極めるのか」との質問に対し、「いや、それ以上だ。とりこになっているかどうかだ」と答えた。

「並外れたことをする人たちは、それぞれが携わっているもののとりこになっている。完全に魅了されており、それなしで生活することなど想像もできない」。

ナイトも同じだった。「情熱を持てる」という言葉では、自らが選んだ分野に対して持つ感情を、十分には表現できなかった。現在、ナイトは「20代半ばの若い人たちに対し、一つの仕事で手を打ってはいけないと話している」「天職を探し求めるのだと…天職とは何かが分からなくても、探し続けなさい」と話しているという。

起業した最初の年の利益は、250ドルだった。財政的に安定するまでには、何年もかかった。そのため31歳まで、自分に給料を出すことができなかった(生活の足しにするために、地元の大学で会計学を教えていた)。

「天職に就ければ、疲れに耐えることも難しくない、落胆はエネルギーになる。高揚感は、それまで一度も感じたことがないものになるだろう」

ナイキを年間売上高300億ドル(約3兆2,545億円)規模の企業に育てるまでに、ナイトは数多くの否定論者たちに出会ってきた。だが、24歳のときにこう誓った──「馬鹿げているというなら言わせておけばいい。ただ前に進もう。止まってはいけない。たどり着くまで、止まることは考えてはいけない。たどり着くべき場所がどこなのかも、深く考えてもいけない」。

成功へのカギとなるのは、批判を受けても突き進むことだ。いつか試練と苦難の道を振り返って、こう言うことができるようになるために──「もう一度、すべてを体験することができたら、どんなにいいだろう」。

編集 = 木内涼子

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