中国、ハイテク特許件数で世界最多 米日を大きく上回る

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先週、中国銀行のある幹部は、国有企業が力を落としていく中で、中国経済の発展にはイノベーションが欠かせないと力説したという。彼はテンセントやドローンメーカーDJIのような時代をリードするテック企業の破壊的イノベーションを取りあげ、深センや広州、北京などのテックハブが競争しながら新鋭企業を呼び込もうとしている現状について語った。

日本の特許出願件数は減少

そんな中、注目すべきは中国の国際特許件数だ。世界知的所有権統計(WIPO=World Intellectual Property Organization)の最新データによると、中国の2014年の特許出願件数92万8,177件。米国の57万8,802件を大きく上回って1位になった。また、中国の出願件数の増加幅は3年連続で他の国々を上回った。

日本の同年の特許出願件数は32万5,989件、韓国は21万292件だった。中国の件数が12.5%増加した一方、米国は1.3%増、日本は7%減だった。

特許登録件数を見てみると中国は120万件で、この7年世界3位を維持している。米国は250万件、日本は190万件だった。

分野別にみると、日本はロボティクスでのイノベーションをリードし、米国はナノテク、3Dプリントの応用に関する特許で優勢を保つ。中国は2005年以降、3Dプリントとロボティクス分野で、世界の国際特許出願総数の4分の1以上を占めており、世界最多となった。

イノベーションのアジアへのシフトも顕著で、特許出願件数を地区別にみた場合、アジアの比率は2004年の49%から2014年に60%に上昇した。一方で北米は25.1%から22.9%に下降した。

編集=上田裕資

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