著者紹介を⾒る
1956年11月20日、スイス生まれ。首都ベルンで歴史と国際法を学び博士号を取得した後、 1987年スイス外務省に入省。ベルンや南アフリカの首都プレトリアで複数の職務に就いた後、 1996年に国連スイス政府代表部副常任オブザーバーとしてニューヨークに赴任。その後2000年 にベルンのスイス外務省本部大使兼人間の安全保障課長に任命される。 2004年、マウラーはニューヨークの国連本部におけるスイス大使および常任代表に任命され、当時国連に加盟したばかりのスイスが多国間ネットワークの一員となれるよう尽力。2009年6月、 国連総会において行財政委員会(第5委員会)の議長に選出されると同時に国連平和構築委員会のブルンジ展開部委員長に任命される。2010年1月にスイス外務事務次官に就任後、 2011年9月に訪日。2012年7月1日にICRC総裁に就任。 赤十字国際委員会(ICRC)について 「敵味方の区別なく、傷ついた人は全て救う」という理念のもと、永世中立国のスイス・ジュネーブで1863年に発足。日本赤十字社も連なる国際赤十字・赤新月運動の構成組織の中で一番古く、紛争地に特化して人道支援を展開する。「公平・中立・独立」を原則に、政府、反政府勢力、ゲリラ勢力などすべての紛争当事者と対話して、人々に不必要な苦しみが与えられないよう、戦時の決まりごとである国際人道法(=戦争のルール)を説くのもICRC独特の活動。 戦禍の人々に寄り添い、命と尊厳を守ることを使命とするICRCの活動は多岐にわたる。17,000人を超える職員が80ヶ国以上で、生活の自立支援や食料・水・避難所の提供、離散家族の連絡回復・再会支援事業、戦争捕虜や被拘束者の訪問、戦傷外科やトラウマケアなどを行っている。