女性は多くのことをこなし、多くのことを期待されている。家庭を切り盛りし、子どもを育て、体型を維持し、パートナーを満足させる。そしてその上にキャリアを築く。独身でもパートナーがいても、子どもがいてもこれから母親になるとしても、女性の仕事に終わりはない。
輝かしいキャリアを築いている聡明で有能な女性の多くが、誰にも見せることのない静かな「影」のような人生を送っている。表向きは順風満帆。しかし心の中では、すべてを投げ出すことを空想している。ここで紹介する起業家たちは、その兆しに気づいた。多くが自分自身でそれを経験していたからだ。彼女たちは自らの葛藤を引き受け、同じ苦しみを誰かが1人で抱え込まなくて済むようにした。
輝かしいキャリアの裏側:女性たちが密かに逃げ出したい理由
すべてを支えながら、それでも足りないと感じる
「驚くほど多くの高い成果を上げている女性たちが、自分の人生から消えてしまいたいと密かに空想していた」。ドーパミン・コーチ(脳科学や心理学に基づきモチベーション向上を支援する専門家)のキルステン・ボムディギティ(Kirsten Bombdiggity)が事業を始めたのは、この問題がきっかけだった。彼女のクライアントは、あらゆることを管理しながらも、どれも自分のものではないと感じている40歳以上の女性たちである。
彼女が見出したのは、多くの女性が自分の世界のすべてを支えながら、それでも「自分は十分ではない」と感じているという現実だった。彼女のドーパミンコーチングは、女性たちの散漫になりがちな意識を整え、重要でないことに時間や注意力を奪われる状態を防ぎ、時間と集中を取り戻させる。クライアントは、スケジュールに余裕が生まれ、再び娯楽として本を読み、自分自身へ戻る道を見つけたと語る。
本当の自分と見せている姿のギャップ
英小売大手のマークス&スペンサー(M&S)やアマゾンでグローバルファッションバイヤーとして15年間働いた後、アレックス・スタンドリー(Alex Standley)は自分が構築に関わったシステムに背を向けた。現在、女性リーダー向けのスタイリストおよびスピーカーとして活動する彼女は、登壇する場や取締役会で堂々と振る舞いながらも「自分は偽物ではないか」と感じている創業者たちに何度も出会ってきた。



