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欧州

2026.06.29 07:00

ウクライナ、ポーランドとの対立が鮮明に 戦後復興支援やEU加盟にも暗雲か

ポーランドの首都ワルシャワで会談した同国のカロル・ナブロツキ大統領(左)とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領。2025年12月19日撮影(Aleksander Kalka/NurPhoto via Getty Images)

ポーランドの首都ワルシャワで会談した同国のカロル・ナブロツキ大統領(左)とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領。2025年12月19日撮影(Aleksander Kalka/NurPhoto via Getty Images)

ウクライナの戦後復興を主導しようとするポーランドの野望は、25~26日に同国北部グダニスクで開催されたウクライナ復興会議を機に、重大な試練に直面している。同会議は、政府、企業、国際機関が一堂に会し、ウクライナの戦後復興に向けた取り組みを調整するための重要な場だ。

だが、ウクライナが第二次世界大戦中にポーランド人の虐殺に関わった民族主義組織「ウクライナ蜂起軍(UPA)」にちなんで軍部隊に名称を付けたことで、両国の関係は急速に悪化している。ポーランドのカロル・ナブロツキ大統領はウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領からポーランド最高位の国家勲章を剥奪し、ウクライナ側も報復措置に出た。

両国の外交関係の悪化は経済にも波及している。ポーランド政府はウクライナの戦後復興支援を縮小し、同国の欧州連合(EU)加盟申請に対する支持を弱める可能性もある。

ポーランドとウクライナの経済関係

ポーランドはウクライナの主要な貿易相手国であり、推定100万人のウクライナ人がポーランドで働いている。こうした相互依存関係を反映し、ポーランド最大の雇用主を代表する組織であるポーランド起業家評議会は、深刻な経済的損害を防ぐため、両国政府に対し「責任ある指導力」を求めている。

ポーランド政府はこれまで、ウクライナの戦後復興で主導的な役割を担う立場を一貫して打ち出してきた。企業の関心も極めて高く、3500社以上のポーランド企業が自国の投資貿易庁に対し、ウクライナの復興事業への参加意向を正式に表明している。

昨年第1~第3四半期のポーランドの対ウクライナ直接投資額は前年同期比63%増の2億1500万ドル(約350億円)となり、累積直接投資額は14億6000万ドル(約2400億円)に達した。同期間に貿易関係も拡大し、ポーランドからウクライナへの輸出額は2021年の50億ドル(約8100億円)から80億ドル(約1兆3000億円)へと増加した。

ポーランド・ウクライナ商工会議所のヤチェク・ピエホタ所長は「復興に向けた準備は全速力で進められている」と述べた。ポーランド政府は、外国企業が同国に足がかりを築き、同国の物流網を将来の地域事業の安定した拠点として活用できるよう支援する計画も進めている。

グダニスクで開かれたウクライナ復興会議には、70カ国から5000人を超える参加者が集まった。ポーランドとウクライナはこの会議を活用し、運輸、エネルギー、物流を網羅する新たな二国間間協定に向けた最終調整を行っている。だが、例年参加してきたゼレンスキー大統領は今回の会議を欠席し、ユリヤ・スビリデンコ首相が代理で出席した。この人選は経済面に焦点を当て、会議場での政治的な摩擦を避けるためのウクライナ外務省による意図的な措置とみられる。

ポーランド・ビジネス円卓会議のボイチェフ・コストルツェワ会長は、企業にとっての最大の関心事は事業運営の安定性だと指摘する。「重要なのは外交上の緊張ではなく、投資にとって安定した予測可能な環境を維持することだ」

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翻訳・編集=安藤清香

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