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欧州

2026.06.29 07:00

ウクライナ、ポーランドとの対立が鮮明に 戦後復興支援やEU加盟にも暗雲か

ポーランドの首都ワルシャワで会談した同国のカロル・ナブロツキ大統領(左)とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領。2025年12月19日撮影(Aleksander Kalka/NurPhoto via Getty Images)

ポーランド企業側の懸念は、現在進行中の法廷闘争によって一層強まる恐れもある。代表的な例としては、ポーランドの建設会社コントロールプロセスの事例が挙げられる。同社は廃棄物処理施設の建設に関する4300万ドル(約70億円)の契約を、ウクライナ西部リビウ市議会によって解除された。リビウ市当局は、契約上の義務が体系的に履行されなかったと主張しているが、コントロールプロセスはこれを否定し、施設は95%完成しており、遅延の原因は同市が必要な外部設備を整備しなかったことにあるとしている。

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契約解除そのものに加え、この論争は管轄権に関する懸念も引き起こしている。本件に関しては、仏パリの国際商業会議所(ICC)がコントロールプロセスに対して有利な裁定を下したほか、同社は一連の国際仲裁手続きで相次いで勝訴している。一方、リビウ市当局はキーウの地方裁判所での審理を要求しており、独立した法的保護を求めるポーランドの投資家の間で不安が広がっている。

歴史的な争いを巡る政治的緊張の高まり

法廷闘争もさることながら、両国間の政治的波紋が経済に不確実性を加えている。この対立の発端は、ナブロツキ大統領が19日、ゼレンスキー大統領からポーランド最高位の国家勲章「白鷲勲章」を剥奪すると決定したことだった。この決定は、ウクライナが自国の軍部隊の1つに「UPAの英雄たち」の名称を付与したことに対する措置だった。

ウクライナの歴史解釈では、UPAは第二次世界大戦中にナチスドイツとソビエト政府に抵抗したパルチザン部隊としてたたえられているが、ポーランドでは、同部隊は1943~45年にかけてウクライナ西部で行われたポーランド人虐殺と結び付けられている。約10万人のポーランド市民が犠牲となったこの虐殺は、ポーランド政府によって公式にジェノサイド(集団殺害)と認定されているが、ウクライナ側はこれを否定している。

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ナブロツキ大統領が命じた勲章の剝奪に対し、ウクライナは即座に反応した。ゼレンスキー大統領はポーランド政府宛てに普通郵便で勲章を返送したが、この行為はポーランド国内で大きな怒りを買った。ゼレンスキー大統領への連帯を示すため、ウクライナの複数の高官もポーランド政府から授与された国家勲章を返還した。ポーランド大統領府のズビグニェフ・ボグツキ長官は、ロシアによる侵攻開始以来、ポーランドはウクライナに多大な軍事的・人道的支援を施してきたにもかかわらず、同国が「式典もなしに」勲章を返還したとして、この動きを非難した。

両国の歴史的な緊張は根深い。ウクライナ政府は過去7年間にわたり、ポーランド人虐殺の犠牲者の遺体発掘を禁止していた。2024年にこの制限が解除されるまで、この問題は両国間の大きな摩擦の原因となっていた。

現在、歴史問題は将来の外交関係に直接的な影響を及ぼしている。ポーランドの政治家は、ウクライナが虐殺の犠牲者の遺体発掘を滞りなく行い、この問題を解決しない限り、同国のEU加盟を支持しないと表明している。

forbes.com 原文) 

翻訳・編集=安藤清香

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