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リーダーシップ

2026.06.27 16:25

DEIは終わったのか? Catalystの最新データが示す職場インクルージョンの実態

stock.adobe.com

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多くの雇用主は、多様性・公平性・インクルージョン(DEI)の実践を後退させるよう求めるトランプ政権からの圧力に屈してはいない。政治的・規制的な逆風が強いなかでも、従業員とビジネスリーダーの80%は、自らの組織がDEIへのコミットメントを維持し、職場のインクルージョン推進を支持し続けていると回答している。

この結果は、グローバル非営利団体Catalystと、ニューヨーク大学ロースクールのMeltzer Center for Diversity, Inclusion, and Belongingによる2026年5月の共同レポートで公表された。同レポートは、従業員2267人を対象にした2026年の調査に基づく。内訳は、エントリーレベル16%、ミドルレベル37%、シニアレベル35%、エグゼクティブ12%である。対象となった従業員は、教育、テクノロジー、ヘルスケア、プロフェッショナルサービス、運輸、製造、小売、金融など、複数業界の大企業・中堅企業に所属している。

「法的環境が高リスクであるにもかかわらず、私たちの調査はDEIが死につつあるのではなく、進化していることを示している」と、Catalystのバイスプレジデントであるジョイ・オームは、2026年5月12日のプレスリリースで述べた。「インクルージョンと公平性という価値への組織的な攻撃に直面しても、多くの組織はこの取り組みに深くコミットし続けている」

2026年調査が示すDEI支持の継続

過去3年間で、DEIの取り組みを縮小した企業よりも、拡大した企業のほうが多かった。連邦政府との契約企業ではない企業のうち、52%がインクルージョンの実践を増やした一方、職場のインクルージョンに関する取り組みを減らしたのは20%にとどまった。2026年のCatalyst/Meltzer調査による。

連邦政府との契約企業は、インクルージョンの取り組みに対して、より強い監視に直面している。トランプ政権下では、政府契約を受ける条件として、特定のDEI実践を推進していないことを企業が証明する必要があり、司法省による調査の対象にもなり得る。その結果、連邦契約企業の51%がインクルージョンの取り組みを縮小したと報告している。それでも、この標的を絞った圧力のなかで、連邦契約を持つ企業の32%は、過去3年間でインクルージョンの取り組みを増やした。

Catalyst/Meltzer調査はまた、連邦契約の有無にかかわらず、すべての企業において、DEIに関する対外発信と社内実務の間の乖離が拡大していることも明らかにした。外部からの圧力により、全組織の55%が公の場でDEIからの後退を示唆したが、実際にインクルージョンの取り組みを減らしたのは34%にとどまった。「この結果は、公的な語りが示す以上に、水面下でインクルージョンの取り組みが進んでいることを示唆する」と研究者らは結論づけた。

「組織がインクルージョン施策について公に語る内容が、全体像を必ずしも伝えるとは限らない」と、Meltzer Centerのプロジェクトディレクターであるクリスティーナ・トーマスは述べた。「これらの結果は、組織の内側の現実が見出しから受ける印象よりも複雑であることを示している。DEIが実際にどこにあるのかを理解するうえで、それは重要だ」

リーダーはDEIのビジネス上の価値を認識している

2026年のCatalyst/Meltzer調査で、組織の80%が職場のインクルージョン推進へのコミットメントを維持しているという結果は、DEIのビジネス上の価値が認識されていることを反映している。ビジネスリーダーと従業員は、評判の向上、売上、人材採用など、インクルージョンの取り組みによるポジティブな組織効果を引き続き認識している。

ビジネスリーダーと従業員の大多数は、インクルージョンの取り組みを支える企業に好意的な印象を持つ(79%)、インクルージョンの取り組みを支える企業の製品を購入しやすくなる(68%)、インクルージョンの重要性を再確認する企業に応募しやすくなる(74%)と回答した。

「インクルージョンに対する法的・文化的な攻撃は手強く、組織に戦略の再評価を迫っている。しかし、根本的な算盤は変わっていない」と、Catalystのシニアディレクターであるエミリー・シャファーは語る。「リーダーも従業員も、インクルーシブな職場が評判、売上、人材を押し上げることを認識している。このデータは、環境が変化しても、取り組みへの根底のコミットメントが揺るがないことを示している」

DEI投資の最大のビジネスリターンが示されたのは、連邦契約を持たない企業のうち、過去3年間でインクルージョンの取り組みを増やした企業に所属するリーダーと従業員である。これらの組織では、回答者の85%が自組織のインクルージョンの取り組みが財務結果にポジティブな影響を与えたと答え、89%がイノベーションへのポジティブな影響、85%が効率性へのポジティブな影響を報告した。

これらの結果は、2025年に従業員1250人を対象に行われたCatalyst/Meltzerの過去の調査結果とも整合している。同調査では、雇用主がDEIを支え続けるなら長期的にその職にとどまる可能性が高いと答えた従業員が76%であり、雇用主がインクルージョンの取り組みを放棄した場合に退職すると答えた従業員は43%だった。

ビジネスリーダーは、企業がDEIから後退することで直面し得る人材獲得へのリスクを認識している。2025年の調査では、DEIプログラムを持つ大企業で、業界横断的にCスイートのエグゼクティブ1000人と法務リーダー250人も調査対象となった。Cスイートリーダー(84%)と社内法務の専門家(83%)の大多数が、自組織のDEI施策と採用・定着の間にポジティブな関連があると報告した。

設計の良いDEI施策は依然として合法である

「この数年、あらゆる種類の組織にとって、DEIに関する法的環境を乗りこなすのは極めて困難だった」と、Meltzer Centerのエグゼクティブディレクターであるデイビッド・グラスゴーは述べた。しかし法務の専門家は、設計の良いDEIプログラムは依然として適法であると改めて強調している。

The Legal DEI Projectの専門家によれば、雇用主は標準的なDEI実践を適法に継続できる。これには、候補者の母集団を広げるための採用戦略の拡充、機会の平等を阻む障壁を評価するための応募者・従業員に関する任意の属性データの収集、昇進・キャリアアップの機会をすべての従業員に周知すること、インクルーシブな従業員向けメンタリングプログラムの提供が含まれる。

雇用機会均等委員会(EEOC)および労働省の連邦契約遵守局(OFCCP)の元政府高官12人が、現在は超党派組織であるEEO Leadersを構成しているが、同組織も同様の評価を示している。EEO Leadersは声明を発表し、適法なDEI実践には、インクルージョンを促進しハラスメントを防ぐための従業員・管理職向けトレーニングや、インクルーシブな従業員リソースグループおよびアフィニティグループの導入も含まれると雇用主に注意喚起した。

法務アナリストによれば、これらのDEI施策は適法であるだけでなく、連邦および州の差別禁止法の下で、法的リスクを高めるよりもむしろ低減させる可能性が高い。というのも、雇用主、特に連邦契約企業ではない雇用主は、多様性施策を理由に政府から調査を受けるよりも、歴史的に排除されてきた集団の個人から差別で提訴される可能性のほうがはるかに高いからである。

forbes.com 原文

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