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経済・社会

2026.06.29 15:15

オランダの選挙歴戦を制した政治戦略家が語る「ポピュリズムの物語に対抗する究極の処方箋とは何か?」

——システム1の応用は、対症療法に見える。ポピュリズムに対抗するために、小選挙区制の強化や国民投票の回避といった制度的な対抗策も提唱されている。こうした中期的・制度的アプローチは、どれほど有効か。

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その質問は、感情的なシステム1への対応策が短期的で、本当の長期的な答えは制度的なものにある、と前提している。私は逆だと思う。感情は政治の表面ではなく、政治が育つ土壌だ。人々の感じ方を無視した長期戦略を築けば、制度がいかに完璧に設計されても、最大の圧力の瞬間にばらばらになる。なぜ守る価値があったのか、誰も覚えていないからだ。とはいえ、長期の仕事は本物だ。オランダには今16の議会政党があり、連立形成に数カ月かかる。こうした連立協議の込み入った議論を前にすると、ポピュリストの主張が説得力を帯びてしまう。だが、制度改革だけでは足りない。フランスを見てほしい。フランスではあらゆる制度的な手を尽くしたが、ル・ペンは戦うたびに票を伸ばした。唯一、長期的に効くのは、ポピュリズムが養分とする現実の不満――停滞した賃金、地域の衰退、文化的不安――に対処することだ。同時に、少数派を非難し制度を攻撃するというポピュリストの答えにも対抗しなければならない。

二つ目の取り組みは、文化や市民社会に関わるものだ。市民的な知識ではなく技能を教える学校、守るに値する公共放送、普通の人々が集まって現実の課題を考える市民パネル、空洞化していない地方ジャーナリズム。どれも地味で、一世代かけてようやく動く事業だが、長期で見れば、どんな選挙運動よりも重要になる。

その土台には、もっと大きな仕事がある。「進歩」という壊れた約束を立て直すことだ。努力は報われ、子の世代はより良く暮らせ、この仕組みはおおむね公平だ――そうした実感を取り戻すことだ。ポピュリストの支持層が最も膨らむのは、この約束が最も裏切られた場所だ。

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もう一つ、主流派に繰り返している助言がある。ポピュリストと連立を組むな、ということだ。封じ込めているつもりでも、ポピュリストには統治の責任が押し付けられ、約束が破綻したときの損害もこちら側に押し付けられる。

本の最終章では、次のような、ポピュリストの所業を一つずつ裏返す六つのステップを示した。

ポピュリストは敵を作る/民主主義者は包摂的な「我々」を築く。
ポピュリストは、持っているものを失う恐怖につけ込む/民主主義者は、信頼できる進歩の物語を差し出す。
ポピュリストはすべてを危機として描く/民主主義者は土俵そのものを変える。
ポピュリストは攻撃する/民主主義者は導く。
ポピュリストは真正性を演じる/民主主義者は行動によって信頼を勝ち取る。
ポピュリストは見世物を見せる/民主主義者は連帯・進歩を育てる。

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インタビュー=青野 浩 写真=バス・アーリングス提供

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