マイクロソフトは米国時間6月25日、ここ1年足らずで2度目となるXboxの値上げを発表した。AIブームによって家庭用ゲーム機に使用されるストレージやメモリーの供給が枯渇しているためで、少なくとも100ドルの引き上げとなる。
発表によると、512ギガバイトモデルは100ドル、1テラバイトモデルは150ドルの値上げとなり、2テラバイトモデルについては生産を終了するという(訳注:日本価格の改定は日本版掲載時点では発表されていない)。この値上げは世界全体で8月1日に実施される。
同社はAIインフラ需要の爆発的な高まりを受けてゲーム機向けのストレージやメモリーの価格が2倍以上に高騰していると述べ、「我々は再値上げが必要ないことを願っていた」と語った。さらに、「(半導体価格は)2027年秋までに再び2倍になると予想している」と付け加えている。
最安モデルであるXbox Series Sの512ギガバイトモデルは399ドルから499ドルへと値上げされ、同1テラバイトモデルは550ドルへと値上げされる。また、Series Sより優れたハードウェア性能を持つXbox Series Xのデジタル専用モデル(1テラバイト)は749ドルへと値上げされ、ディスクドライブを搭載したモデル(1テラバイト)の価格は649ドルから799ドルへと引き上げられる。
同社は発表の中で、「家電業界全体が部品価格の高騰に苦しんでいるが、ゲーム機への影響は特に深刻だ。スマートフォンやパソコン、スピーカーなどの他の消費者向け機器とは異なり、ゲーム機は通常、利益を出して販売されるのではなく、製造コストを下回る価格で販売されているためだ」と述べた。
今回の価格改定により、Xbox Series X(1テラバイト)は2020年の発売当初と比べて300ドル、率にして60%値上げされることとなる。
AIブームによってメモリー価格が急騰していることから、家庭用ゲーム機など消費者製品向けの供給が圧迫されている。半導体メモリー業界はサムスン電子、SKハイニックス、マイクロン・テクノロジーの3社による寡占状態だ。これら3社の株価はAIブームの恩恵を大いに受けているものの、旺盛な需要に供給が間に合わないのではないかという懸念もある。マイクロンの場合、需要があまりにも大きかったため、昨年後半に消費者向けのRAMやSSD事業から完全に撤退することを決定した。
このメモリー不足のタイミングは、マイクロソフトとソニーが次世代ゲーム機の開発を進めている時期と重なっており、ソニーの経営陣は次世代機「PlayStation 6」の発売延期を検討していると報じられている。



