2. ライフ:「海外出稼ぎ」という圧倒的な経済メリット
日本と海外の評価・待遇の差は、想像以上に開いています。欧米主要国においては、同一組織・同一のポジションであっても待遇が日本の2〜3倍、場合によっては10倍近い差がつくことも珍しくありません。「物価が高いから」と片付けるのは早計です。収入と支出がともに3倍になれば、手元に残る資産形成のスピードも3倍になります。まさに「海外出稼ぎ」の視点です。
さらに、労働時間の面でも海外はプライベートを充実させやすい環境が整っています。米国では、従業員のプライベート時間の拘束を避けるべく、平日の午後3時頃からオフィスでワインを片手に歓談する「ワイン・ウェンズデー」のような文化があり、欧州では「つながらない権利」が法制化され、業務時間外の連絡が厳しく制限されています。
また、社会保障や資産形成システムの違いも大きなメリットです。米国であれば401kへのアクセスや、アメリカでの就労(納税)期間が「1年6カ月」以上かつ日米の加入期間を合算して「10年以上(40クレジット以上)」で、ドル建てでの米国年金受給資格が得られ、老後のリスクヘッジになります。年金受給上限額も、日本では月額約30万円で頭打ちですが、アメリカでは月額約80万円と有利です。筆者が拠点を置くフランスでは、失業給付の上限が月額約9000ユーロ(約160万円。日本の上限額は約26万円)に達するなど、外国人労働者であっても極めて手厚いセーフティネットの対象となります。このように、社会保障の在り方も国によって大きく異なり、人生のフェーズによって、「働く国家を選ぶ」という視点も重要です。
3. 希少性:激減する供給と、高まる日本パーソンの価値
現在、世界中で「特定のイデオロギーに偏らない日本人」への期待と信頼は高まり続けています。しかしその一方で、日本からの留学希望者や海外就労者(供給)は減少の一途を辿っています。
この「需要増×供給減」の需給ギャップこそが、最大のブルーオーシャンです。一度でもグローバルに認知された企業や職務でキャリアを積めば、市場における市場価値は跳ね上がり、国内外での選択肢は飛躍的に広がります。日本の組織から駐在として派遣される場合でも、現地で一足飛びに高い職位を経験できるため、視座を上げる絶好のチャンスとなります。


