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ビジネス

2026.06.30 15:30

マイクロン株は1年で860%高、AIデータセンター特需でメモリーチップが急騰

knowlesgallery - stock.adobe.com

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AIブームは、マイクロンテクノロジーやSKハイニックスといったメモリーチップメーカーを、景気循環型の事業から急成長分野へと変貌させた。

人工知能(AI)ブームは、AIシステムに計算能力を提供するため、米国内(さらには国外)にデータセンターを建設しようとする1兆ドル(約162兆円。1ドル=162円換算)規模の土地争奪戦に火をつけた。データセンターの中核を担うメモリーは、サーバーが情報を処理する速度を左右する。これは、エヌビディア、アップル、アマゾンといった世界最大級のテクノロジー企業に販売することで急成長を遂げているメモリーチップ事業にとって朗報だ。

AI熱狂の最大の受益者の1つが、メモリー大手のマイクロンだ。同社は、GPUのすぐ隣に配置され、AIモデルにデータを供給する高速チップを製造している。マイクロンの売上高は爆発的に伸び、2026年第2四半期には前年同期比196%増の約240億ドル(約3.89兆円)に達した。2025年には約370億ドル(約5.99兆円)の売上を計上し、2024年から約50%増加した。同社の株価も急騰しており、今年に入って270%、過去12カ月では実に860%も上昇した。この成長により、世界最大級の上場企業をランク付けするForbesの「グローバル2000」リストで順位が140上昇した。

5月にはマイクロンの時価総額が1兆ドル(約162兆円)を突破し、CEOのサンジェイ・メロトラを推定資産12億ドル(約1944億円)の億万長者に押し上げたとフォーブスは報じた。1年あまり前の時価総額は約1000億ドル(約16.2兆円)だった。今日、アイダホ州ボイシに本拠を置く同社の最大の顧客はエヌビディア(27位)で、売上の16%を占める。これに続くのが、iPhone、Mac、iPadに同社のチップが使われているアップル(11位)、デル(Dell、129位)、HP(522位)といったテクノロジー大手、さらにアマゾン(2位)、マイクロソフト(7位)、グーグル(4位)といったハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)である。

歴史的に、メモリー企業は変動の激しい好不況の循環に陥りやすい。メモリー需要が跳ね上がり、供給逼迫の中で価格が上昇すると、複数のプレーヤーが一斉に需要を満たそうと製造を始め、チップが市場に出回る頃には需要が冷え込んで価格が下落するというものだ。AIはこの循環を完全に断ち切ったように見える。データをより速く効率的にモデルへ送り込む特殊なメモリーチップに、長期的な好況をもたらしているのだ。

メロトラは、かつてフラッシュドライブメーカーのサンディスク(SanDisk、614位)を共同創業した人物で、長年をかけてマイクロンを汎用チップメーカーからAI向けの主要インフラ供給企業へと転換させてきた。2026年初頭、彼は一般ユーザー向けにストレージドライブやSSDを販売してきた創業29年の消費者向け事業を打ち切り、データセンターへの供給に回すことで、AI需要に一段と注力した。また、チップをスポット販売から長期の複数年契約へと切り替える取り組みも主導し、価格の高止まりを確実にした。

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翻訳=酒匂寛

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