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欧州

2026.06.26 07:00

ロシア軍のFPVドローン数十機が橋脚に連続攻撃、ウクライナの陸上橋を落とす

ロシア軍のFPV(一人称視点)ドローン(無人機)に繰り返しされ、鉄筋がむき出しになり、たわんだ橋脚。テレグラムに投稿された動画から

それに比べると、FPVドローンはペイロード(搭載する爆薬量)が格段に少ない半面、精度はさらに高い。FPVドローンの典型的な弾頭は、RPG(対戦車擲弾発射器)から転用した約2.3kgの擲弾だ。この弾頭は成形炸薬で、細長い金属ジェットを高速で噴出して30cm程度の鋼鉄製装甲や90cm以上のコンクリートを貫通する能力を持つ。

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この弾頭は橋脚を攻撃するのにうってつけというわけではない。橋脚は鉄筋コンクリートでできており、こうした弾頭では内部の鉄筋を損傷させる可能性は低いからだ。だが、ロシア軍のドローン操縦士たちは自分たちが何をしているかわかっていた。

「シロアリ戦術」

この攻撃は、ロシア軍の「ザーパト(西)」軍集団に所属する「コントラ」という部隊がウクライナ南部ヘルソン州で行ったものとされ、動画はロシアのテレグラムチャンネル「『ロシアの春』軍事記者団」で共有された。そこでは、橋を支える橋脚5本それぞれに対して、複数のFPVドローンが立て続けに体当たり攻撃をしていく。投稿者はFPVドローン43機が使われたと書いているが、映像で確認できるのは37機前後だ。

各橋脚に対する最初の数回の命中ではコンクリートの表面が少し削られるだけだが、その後の命中でコンクリートにひびが入り、より大きな破片が剥がれ落ち始める。さらに命中を重ねるとコンクリートの一部が完全に削ぎ落とされ、内部の鉄筋の骨組みがむき出しになる。

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この攻撃の鍵は鉄筋コンクリートの仕組みにある。コンクリートに鉄筋を加えると、引っ張り強度が大幅に向上し、脆性(ぜいせい。外から力が加わるとあまり変形しないまま壊れる性質)が低減される。無筋コンクリートと異なり、鉄筋コンクリートの部材は圧縮力だけでなく、横からの力にも破断せず耐えられる。そのため、橋は地震の揺れなどによる横方向の力に対して靭性(じんせい)がある。一方、圧縮強度を支えているのはなおコンクリートだ。脆性材質のコンクリートが爆発で吹き飛ばされると、その部材の耐荷力は80%程度失われる可能性がある(実際の割合は設計によって大きく変わってくる)。

橋は安全マージンをかなり大きくとって設計され、一般に鉄筋コンクリート橋は想定される荷重の少なくとも2倍は耐えられる。しかし、支持部材からコンクリートが失われると、橋は自重を支えきれなくなる。動画の最後のあたりに見えるように、鉄筋が座屈(上からの荷重に耐えきれずたわむこと)し始め、橋は崩れ込んでいく。

次ページ > FPVドローンによる橋の破壊はさらに効率化できる可能性

翻訳・編集=江戸伸禎

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