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経済

2026.06.26 15:45

390億円増益コカ・コーラBJH副社長が挑む「脱・聖域」改革――自販機、冬の時代を逆手に

コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス 代表取締役副社長 荷堂真紀

競合とも手を組む、「データドリブンな小売店」への奇策

まさに身を削る決断だが、その基準について荷堂は次のように語る。

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「私がコアにしているのは、『変えるべきものだけでなく、変えるべきでないものも明確にする』こと。例えば、ロゴが刻まれたアイコニックなガラス瓶。これはお客様に『コカ・コーラを飲んでいるんだ』という唯一無二の体験価値を提供するもので、絶対に無くしてはいけないものです。

また、コカ・コーラのビジネスはフランチャイズモデルですが、もし私が海外でトラブルに遭っても、通りかかった現地のコカ・コーラのトラックに『私もコカ・コーラで働いているんです』と声をかければ助けてもらえる、そう信じられるブランド力とファミリー感。これらは私たちの心の拠り所であり、変えてはいけません」

一方で荷堂は、『自販機をデータドリブンな小売店として再定義する』方針を示した。

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コカ・コーラBJHでは、公式アプリ「Coke ON」を通じて得られる購買履歴や顧客属性などのデータに、天気などの外部環境データを掛け合わせることで、AIによる需要予測を行っている。これにより、配送効率化や在庫削減を実現。さらに6月上旬からは、競合のアサヒ飲料が国内での販売権をもつ人気のエナジードリンク「モンスターエナジー」を、自社の自販機で取り扱っている。不採算機の統廃合を進める一方、残した自販機の収益性を最大化させていく。

ゆくゆくは食品なども自販機で取り扱い、地方では買い物難民を救うインフラへと進化させる構想も描いているというが、利益との両立は可能なのか。

「世界(のコンビニチェーン)で最も店舗数が多いとされるのがセブンイレブンさんですが(約8万6000店、24年12月末時点)、一台の自販機を小売店と考えれば、当社はその何倍もの規模になる。世界最大の小売店網を目指すことも、夢ではないと思います」(荷堂)

後編へ続く >>


荷堂真紀◎かどう まき 広島県生まれ。1992年香川大学を卒業後、NEC入社。海外キャラクターの版権を扱う企業、外資系IT企業勤務などを経て、2014年にコカ・コーラ イーストジャパン入社。17年コカ・コーラ ボトラーズジャパンの執行役員 調達統括部長。その後、グループ内の要職を経て、現在はコカ・コーラ ボトラーズジャパン 代表取締役副社長 フードサービスカンパニー プレジデント 最高経営戦略責任者 兼 経営戦略本部長、コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス 代表取締役副社長 役員室長 兼 社長補佐

文 =堤美佳子 編集=大柏真佑実 撮影=西川節子

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