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欧州

2026.06.24 12:30

米CIAがウクライナの情報機関を再建 対ロシア秘密作戦で成果が明らかに

ウクライナの首都キーウで会談する同国のウォロディミル・ゼレンスキー大統領(左)と米中央情報局(CIA)のビル・バーンズ長官(当時)。2024年12月21日撮影(UKRAINIAN PRESIDENCY/Anadolu via Getty Images)

ウクライナの首都キーウで会談する同国のウォロディミル・ゼレンスキー大統領(左)と米中央情報局(CIA)のビル・バーンズ長官(当時)。2024年12月21日撮影(UKRAINIAN PRESIDENCY/Anadolu via Getty Images)

ウクライナの情報機関は、同国にとって最も効果的な武器の1つとなっている。近年ロシアで相次いでいる軍高官の殺害事件は、米中央情報局(CIA)の支援による、ウクライナ情報機関の再建に向けた10年にわたる取り組みの成果だ。

2014年にロシアがウクライナ南部クリミア半島を併合して以降、CIAはウクライナの情報機関と緊密に連携し、汚職やロシアの浸透、そしてソビエト時代の負の遺産によって弱体化していた組織の改革を支援してきた。この協力関係は、ロシアに対して高度な秘密作戦を実行できる情報機関を生み出した。

軍事支援とは異なり、情報協力は米ウクライナ関係で常に重要な位置を占めている。その内容の多くは機密扱いとなっているが、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストをはじめとする報道機関により、情報共有や特殊部隊の育成を含む、10年にわたる取り組みが明らかになった。

ウクライナ情報機関の再建

ロシアによるクリミア半島の併合は、ウクライナ保安局(SBU)をはじめとする同国の治安機関内部に潜む深刻な弱点を露呈させた。長年にわたる汚職とロシアの浸透により、ウクライナでは多くの機関が機能不全に陥っていた。

これを受け、同国は近代的な情報機関の基盤構築に着手した。その過程で重要な役割を果たしたのが、ワレリー・コンドラチュクだ。当初はSBU内で、その後はウクライナ国防省情報総局(GUR)の長として、コンドラチュクはCIAとの協力を深めつつ、ウクライナの情報能力の発展に貢献した。

CIAは2015年、防諜活動と特殊作戦を統合した専門部隊であるSBU第5局の創設を支援した。米誌ニューヨーカーの報道によると、同部隊はロシア軍の占領地域内に工作員のネットワークを構築し、監視活動を行い、同国の代理勢力に対する初期の秘密作戦の一部を実行した。

筆者の取材に応じたエド・ボーガン元CIA工作員は、米国との協力が成功した一因は、ウクライナの当局者がその重要性を理解していたことにあると指摘した。「SBUのワレンチン・ナリワイチェンコ元長官やワレリー・コンドラチュクといった人物は、米国との関係強化の好機と必要性の双方を理解していた」「ウクライナ人は、2001年9月11日に起きた米同時多発テロ後に多くの米国人が抱いたのと同じ決意をもってこの課題に取り組んだ。事態は国家の存亡に関わるものであり、前進し続ける以外に選択肢はないという認識があったのだ」

防衛コンサルティング企業バロリクス・グループを設立したダグラス・デービス取締役は筆者の取材に対し、コンドラチュクのような指導者は、米国との関係強化にはソビエト時代から続く不信感を克服する必要があることを理解していたと語った。デービス取締役によると、ウクライナの当局者は、情報協力を発展させるにはまず信頼を勝ち取らなければならないことを認識し、米国との信頼関係を忍耐強く築いていったという。こうした信頼構築に向けた努力と長年にわたる実戦経験や組織改革により、後に重要な役割を果たすことになるウクライナの情報機関の基盤が築かれていった。

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翻訳・編集=安藤清香

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