情報収集から攻撃の手段へ
ロシアが全面侵攻を開始して以降、ウクライナと米国の協力の影響は強まっていった。2025年12月の米紙ニューヨーク・タイムズの調査報道によると、CIA職員や米軍の作戦立案者らが、ロシアのエネルギー施設に対するウクライナの作戦の策定を支援していたという。作戦立案者らは、製油所を無差別に攻撃するのではなく、交換が困難な部品に焦点を絞った。ある事例では、CIAの専門家が、破壊すれば製油所を数週間停止させることのできる重要な接続部品を特定した。
ロシアが制裁を逃れて原油を輸出するために編成した「影の船団」に対する作戦も、同様の論理に基づいていた。タイムズが引用した米国とウクライナの関係筋によると、CIAはこの作戦の一部を支援する権限も与えられていたという。
これらの作戦は2014年以降、両国の関係がいかに大きく変化したかを示している。当初は戦場での作戦に対する情報支援として始まったものが、次第にロシアの軍事機構に打撃を与えるための手段となっていった。
双方向の協力関係
2025年2月に米国のドナルド・トランプ大統領とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が会談で公然と対立した後、米政府はウクライナとの情報協力を一時的に停止し、米国の支援の将来に対する懸念が高まった。だが、タイムズの報道によると、CIAのジョン・ラトクリフ長官は同局のウクライナでの駐留維持を求め、それが認められたという。CIAは同国に要員を残し、ウクライナ関連の複数の計画への資金提供を拡大した。
この決定は、西側諸国の対ウクライナ支援を巡る議論で見過ごされがちな現実を反映していた。それは、ウクライナも米国にとって価値ある存在であるという点だ。ボーガン元工作員が指摘するように、「ウクライナは西側の情報機関が決して理解できないような形でロシアを理解している」のだ。
クリミア半島の併合後に築かれた関係は、単に米国がウクライナを支援するという一方的な形ではなかった。それは時とともに、双方が互いに欠けているものを補い合う関係へと発展していった。米国は資源と世界的な展開力をもたらしたのに対し、ウクライナは西側諸国の情報機関にはないロシアに関する洞察を提供した。
ウクライナのオレクサンドラ・ウスチノワ議員は筆者の取材でこう語った。「われわれはロシア軍に関する独自のデータベースを持っており、兵力の規模や移動状況、さらには軍人の食事内容まで詳細に把握している。それが、われわれがロシア軍を標的にする手段なのだ」


