米国時間6月23日、マイクロンの株価は13%超の急落を記録した。韓国の金融監督院(FSS)がサムスン電子やSKハイニックスなどメモリー半導体メーカーに連動する高リスクのETF(上場投資信託)について警告を発したことが、世界的な半導体株の売りを引き起こした。
マイクロンの株価は、前日比13.3%安の1051.77ドルで取引を終えた。6月19日と6月22日の2日間で積み上げた大幅な上昇分を帳消しにした形だ。
韓国・金融監督院の院長による発言が引き金か
今回の下落のきっかけは、金融監督院の李燦鎮(イ・チャンジン)院長の発言だった。同院長はブルームバーグに対し、サムスンとSKハイニックスのみを追跡するレバレッジ型上場投資信託(ETF)の上場を阻止しなかったことを後悔していると語った。李院長は、こうした商品は高リスクであるにもかかわらず、個人投資家による取引が一向に収まっていないと指摘した。
レバレッジ型の個別株ETFは短期売買向けに設計されており、日々の価格変動を2~3倍に増幅させる。投資家は1日のうちに、利益も損失も2~3倍に膨らませることになる。
この発言により、マイクロン株の今年の驚異的な上昇が企業の実力(ファンダメンタルズ)ではなく、値動きに追随するモメンタム取引によって牽引されていたのではないかという疑問が浮上した。
マイクロンは年初来260%以上急騰している。年初時点では同社の株価は300ドル前後で取引されていた。
李院長は、「これらはハイリスク商品であり、保有者の約92%が個人投資家のようだ」とブルームバーグに語った。「消費者への警告にもかかわらず、取引は冷え込んでいない」。
マイクロン株が前年同期と比べて急騰した上昇率は761%だ。マイクロン株をちょうど1年前に1株購入し、今日売却していた場合、約929ドルを手にしていた計算になる。
6月24日のマイクロンの決算発表と、FRBの利上げ観測を織り込む
今回、複数の半導体・メモリー関連銘柄が値を下げた。背景には、6月24日に控えるマイクロンの決算発表と、に加え、米連邦準備制度(FRB)が12月までに利上げに動くとの観測を投資家が織り込み始めたことがある。エヌビディア株は4%超下落し、AMD株は6%近く、インテル株は6.1%それぞれ値を下げた。
JPモルガンのアナリストは、6月23日のの売りはマイクロンの決算を前にした「不安」が引き金となった可能性があると指摘した。マイクロンの決算はAI需要の指標として機能する傾向がある。ウェドブッシュ証券ののアナリスト、ダン・アイブスは、決算発表を前に「重要なメモリー半導体の取引をめぐって神経質さが増している」と述べ、株式市場は「正念場」を迎えていると語った。



