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政治

2026.06.24 15:15

【『ハゲタカ』真山仁のクラファン1300万円突破記念対談】「日本が財政破綻したら」アメリカはどう反応するか

小説家・真山仁氏、国際政治学者・同志社大学大学院教授三牧聖子氏(撮影=曽川拓哉)

世界の動きからずれ始めた、日本の国際認識

三牧:すでにアメリカも同じ方向を向いてくれるという時代ではなくなっています。

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象徴的なのが、2026年5月のトランプ大統領と習近平国家主席の会談です。米中は台湾や安全保障をめぐって激しく対立している。それでも、同じ場で農産品、航空機、エネルギー、半導体、レアアースをめぐる交渉をしている。つまり、アメリカは中国を脅威と見ているけれど、同時に中国と取引もしているわけです。

トランプのように、大豆をどれだけ買ってもらえるか、ボーイング機を何機売れるか、どれだけ投資を引き出せるかを重視する政治家にとって、日本の対中脅威認識は必ずしも最優先事項ではない。だから、昔のように「中国が危ない」と日本が言えばアメリカが守ってくれるとは限りません。

アメリカ一辺倒では動けないという変化は、各国に見られます。カナダと中国の関係は、2018年にカナダ当局が米国の要請に基づいてファーウェイ副会長兼CFOの孟晩舟氏を逮捕して以降、長く冷え込んでいました。

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それでもカーニー政権は2026年に入ってから、中国製EVへの100%追加関税を一定枠で6.1%に下げ、中国側もカナダ産の農水産物への関税を見直すなど、米国依存のリスクを下げるために中国との関係を実利ベースで立て直そうとしています。

一方で、欧州はカナダのように単純な関係修復へ動いているわけではなく、中国製品の流入や過剰生産、対中貿易赤字の拡大を警戒し、化学・金属・クリーンエネルギー技術などで産業を守る措置も検討しています。それでも中国との対話を切るわけではなく、警戒しながら関係を管理しようとしているのです。

こうした動向がありながら、日本はいまだに、昔のような対中認識でアメリカと一致できると思っている。そこが現実から遊離していると思います。

真山:現実からの遊離を自覚すると同時に、日本は自国が、いざというときに他国が助けたいと思う国かを自問しなければならないのかもしれません。助けを求めるにしても、アメリカにすがるのか、中国に頼るのか。あるいは、どこの国にも頼らず独力で立て直すのか。ただ、完全に独力で生きるのは現実には難しい。アメリカに頼れないなら、アジアの隣国とどう関係を作るのかも考えざるを得ない。

次ページ > 「絶望」から立ち上がる人々を物語の中でしっかり描きたい

文=加藤智朗 編集=石井節子 撮影=曽川拓哉

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