これら比較的低速のプロペラ推進式ドローンに加え、ジェットエンジンを搭載した「バルス(ユキヒョウ)」の使用も映像で確認されている。バルスは640km以上の速度が出るとされ、防空側の対応を複雑にする。
これら少なくとも6機種に加えて、デコイ(おとり)機もある程度の数混じっていた可能性が高い。ロシア側の情報源によれば、ウクライナが投入する長距離ドローンの半数超は防空網のかく乱を目的としたもので、弾頭は搭載していないという。これはロシアがシャヘド攻撃の際に安価なデコイ機「ゲルベラ」を混ぜるのと同様のやり方だ。ウクライナのデコイ機についてはあまり知られていないが、先週パリで開催された国際防衛展示会「ユーロサトリ」で、ウクライナのOM Defence Systems(OMディフェンス・システムズ)はデコイドローン「SPECTR(スペクター)」を公開した(編集注:本社は米サンフランシスコに置く)。このドローンは外見がリューティーやFP-1に似ており、さまざまなドローンやその他の航空機に偽装するために調整可能なレーダー反射器を備える。
The Ukrainian company OM Defence Systems exhibited its “SPECTR” long-range decoy UAV, which is intended to saturate and exhaust Russian air defences ahead of the main wave of strike UAVs.
— Roy🇨🇦 (@GrandpaRoy2) June 18, 2026
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ウクライナの誇る巡航ミサイル「FP-5フラミンホ(フラミンゴ)」が使用された形跡はない。理由はたんに、このような目標に対して使うには、FP-5が搭載する約900kgの弾頭の威力は過剰だからだろう。こうした兵器は、被弾すればすぐに炎上する製油所施設などよりも堅固な目標用に温存される。
複数の組織がそれぞれ異なる地点から異なる時間に発射する、異なる種類のドローン数百機を、すべて同じ時間帯に目標上空に到達するよう攻撃を調整するのは、容易な課題ではない。だが、まさに今回の結果が示すように、ウクライナにはこうした複雑な作戦を遂行する十分な能力がある。さらに驚くべきは、各ドローンがロシア側の防空拠点を回避できるように、それぞれの飛行経路が緻密に計算されている点だ。迂回のため、最終進入前に目標の周囲をほぼ一周する「J字形」の経路をとる場合もある。
首都の防空部隊は何をやっていたのか
モスクワは世界で最も厳重に守られた都市のひとつであり、その周囲には弾道ミサイルを含むさまざまな目標を撃墜可能な地対空ミサイル部隊が幾重にも配置されている。しかし、その地対空ミサイルシステムは元来、低空を低速で飛んでくるドローンへの対処用に設計されたものではない。そこでロシアは急きょ、新たに防空塔を設けて首都の防空を強化した。これらの塔の上にはパーンツィリ防空システムが設置され、首都一帯で100以上にのぼるその配置地点がマッピングされている。
2/2 I added all newly identified 'Pantsir' towers, using slightly better @Planet imagery and refined coordinates, to my dynamic map of post-war air defense systems in Moscow and Moscow Oblast. The map can be found here: https://t.co/52sztw3x69
— Mark Krutov (@kromark) June 11, 2026


