近年のビジネスシーンにおいて、個人のスマートフォンを通じた情報発信は日常の一部となった。特に若い世代を中心に、SNSは単なる連絡手段を超え、自己表現や情報収集のインフラとして深く定着している。しかし、それに伴い、注目を集めるための不用意な行動や、リスクを自覚しない投稿が引き起こすトラブルが後を絶たない。身内だけの空間だと信じ込んで発信された情報が、企業の信頼を根底から揺るがす事態に発展するケースも増えており、組織としての対応が急務となっている。
エルプランニングが、全国の20代から30代の会社員を対象に実施した「SNSリスク意識調査」によると、友人や知人のSNS投稿をスクリーンショット(以下、スクショ)で保存した経験がある会社員は57.6%に上る。特に、リアルな日常を共有するSNS「BeReal」の利用者に限ると、その割合は97.6%にまで跳ね上がった。若い世代ほど、他人の投稿をスクショで保存する行為が日常の習慣として定着している。

さらに経験者の44.2%が「他の友人やグループチャット(LINE等)に転送・共有するため」と回答しており、1割弱の9.8%は「内容が不適切だと思ったので、証拠として残しておくため」と答えている。BeReal利用者に至っては、転送・共有目的が62.5%、証拠としての保存が20.0%に達しており、24時間で消える投稿や非公開アカウント、いわゆる「鍵垢」であっても、身内の監視の目によって冷徹に記録され、外部へ拡散されるリスクが常態化していることがわかる。

この「鍵垢なら安全」という油断こそが、情報漏洩の温床だ。仕事関連の情報をSNSに投稿した経験を尋ねたところ、全体の30.8%が「自ら何らかの投稿をしたことがある」と回答。その内訳を見ると、公開アカウントの20.8%に対し、非公開アカウントでの発信率が26.6%と上回っている。




