白夜はどこで見られる?
白夜を体験するなら、北緯66度33分よりも北の北極圏へ行けばいい。定番のスポットとして、ノルウェーのトロムソやロフォーテン諸島、スバールバル諸島、スウェーデンのアビスコ国立公園やキルナ、フィンランドのラップランド、アイスランド最北端、グリーンランド、カナダ北部、アラスカのウトキアグヴィク(旧バロー)などがおすすめだ。
注意が必要なのがアイスランドの首都レイキャビクで、北極線より南側に位置しているため、真の意味で24時間続く白夜は体験できない。しかし、夏至前後には空が完全に暗くなることはなく、薄明かりに満ちた極めて長い夜が訪れる。
この体験は、ただ天文学的な現象を目撃するだけにとどまらない。北極圏の地域社会では白夜が生活のリズムを変える。ハイキング、カヤック、野生の生きもの観察、写真撮影など、あらゆるアクティビティが深夜まで楽しめる。
「これを言葉で説明するのは難しいが、自覚的な生活の裏側で起こっている、ある種の非現実感がある」とジェンセンは言う。「真夜中だということはわかっているし、体も眠る準備ができているのに、起きて昼間と同じことをしているんだ。そこには不気味さがあり、不穏さがあり、畏敬の念のようなものもある」。北極クルーズ中には、一睡もせず船のデッキで過ごす人も珍しくないという。
夏至が過ぎたらどうなる?
夏至は白夜という現象のピークであって、終わりではない。夏至を過ぎると、空における太陽の通り道は日々少しずつ南寄りになり、北半球の日照時間はだんだんと短くなっていく。北極圏では緯度にもよるが、しばらく白夜が続き、やがて日没が戻ってくる。
「24時間ずっと日の光があり、夜が訪れない環境で活動していると、極めて現実的なリスクとして疲労が溜まってくる。一方で、真夜中に輝く太陽というのは、特別なエネルギーをくれる存在でもある」とジェンセンは語っている。「最高の白夜をご所望なら、高緯度地域で夏至を迎えるのは実に強烈な体験になるはずだ」


