夏至・冬至の祭祀が行われていた証拠も
発掘調査では他に48カ所の穴が見つかり、陶器や動物の骨、フリント製打製石器、木炭などが出土した。これらは多くの人が比較的短い期間にこの場所に集まっていたことを示唆しており、おそらく夏至・冬至をはじめ太陽の運行に関連する祭祀が行われていたと考えられる。
太陽の動きを観測する地点だったとみられる1つの穴からは、円盤状に削られた極めて珍しい形状のフリント製ナイフ形石器が発見された。調査チームは、太陽の形を象徴するものとして意図的にその場所に置かれたのではないかとみている。
遺構の配置を分析した景観・天文考古学の専門家ファビオ・シルバ博士は、2本の柱について「この配置は、(ストーンヘンジの)サーセン石が立てられる何世紀も前から、このあたりの地域社会がストーンヘンジと同じ景観の中で夏至と冬至の両方に深く関わっていた証拠だ」と説明。「ストーンヘンジは物語の始まりではなく、むしろこの景観に深く根ざした伝統や慣習から生まれたものだということがより明確になった」と述べた。
シルバ博士は景観・天文考古学の教育・研究・専門家育成プラットフォームであるStone x SkyとSkyscape Academyを運営している。

古代の伝統と現代の祝祭の融合
ストーンヘンジにまつわる今回の新発見は、北半球で最も昼の時間が長い1日である夏至の数日前に発表された。2026年6月21日(日)に北半球は夏至を迎え、太陽の南中高度が最大になる。夏至の太陽は最も北寄りから昇り、最も北寄りに沈む。この現象は、地球の自転軸(地軸)が約23.5度傾いていることによって起こる。
「数日後には、ストーンヘンジは夏至を祝う人々でいっぱいになる」と、発掘調査を率いたウェセックス・アーキオロジーの考古学者フィル・ハーディング博士は語った。「だが、5000年前にそこからほど近い現在のブルフォードを見下ろす丘の中腹で、人々がまさに同じことを──夏至の日の出を拝み、祝っていたことを知る人はほとんどいないだろう」
ハーディング博士によれば、太陽は先史時代の共同体にとって極めて重要な存在であり、だからこそ夏至の日の出の方角を驚くべき精度で予測し、記録できたのだという。
この発見に関する詳細は、近く英国先史学会のニュースレターに掲載される予定だ。


