2026.06.21 11:00

【試乗記】BMW iX3、「あらゆる条件を満たす」EVの登場

BMW iX3 50 xDrive(BMW)

私の試乗中には1kWhあたり2.7マイル(約4.3km)の電費を記録した。計算上では航続距離は292マイル(470km)ということになる。しかし、これは主にスポーツモードで走行し、アクセルペダルを存分に踏み込んだ試乗の結果だ。より倹約的な運転をすれば、300マイル(約483km)を優に超える航続距離を得られるだろう。また、私の試乗車はMスポーツ・プロでオプションの22インチ・ホイールを装着していた。この仕様では航続距離が少々短くなり、WLTPモードで491マイル(約790km)を下回る。

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わずか10分の充電で350km以上の距離が走行可能に(BMW)
わずか10分の充電で350km以上の距離が走行可能に(BMW)

iX3は800Vの高電圧アーキテクチャを採用しているため、最大400kWの急速充電が可能であり、その優れた航続距離性能を最大限に活かすことができる。BMWによれば、800V直流(DC)急速充電ステーションを利用すれば、わずか10分で350km以上の距離を走行できるエネルギーが充電できるという。これなら長距離移動におけるほとんどのドライバーのニーズを十分に満たせるはずだ。iX3なら、ロンドンからコーンウォールまでノンストップで走ることも可能かもしれない。とはいえ、ほとんどの人は、この5時間にも及ぶ旅を、休憩なしで完走したいとは思わないだろう。

爆発的な人気となる予感

BMWはドライバーズカーとして評判が高い一方で、けっして安価ではないという世評もある。しかし、ブランドの価値とこのクルマの性能を考えれば、BMW iX3 50 xDriveの982万円からという価格は法外ではない。Mスポーツでも1034万円とわずかに高くなるだけだ(いずれも日本仕様の予定価格)。ちなみに今回筆者が試乗した英国では5万8755ポンド(約1260万円)から。米国では約6万ドル(約970万円)からになると予想されるが、その一方で意外なことに、EU(BMWの本国ドイツを基準とする)では7万3925ユーロ(約1370万円)からと、英国よりも高い。

日本での予定価格は982万円から(BMW)
日本での予定価格は982万円から(BMW)

これは誰の目にも明らかな弱点のない包括的な製品における最後の決め手だ。もちろん、BMW iX3より安価で魅力的なクルマも売られているし、非常に競争力の高い中国製のクルマもある。テスラ モデルYもまた、このクラスで検討すべきクルマであり、同車の「ロングレンジAWD」は300万円以上安く、加速性能は同等だが、航続距離は大幅に短い。しかし、それこそがBMW iX3を言い表しており、このクルマがゲームチェンジャーである理由だ。いくつかの条件を満たすだけではなく、あらゆる条件を満たしている。発売されたら「ボルボ EX60」との激しい争いが予想されるが、両メーカーとも押し寄せる注文に向けて大急ぎで生産を拡大している。BMW iX3と1日を過ごした筆者には、その理由がよくわかった。

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forbes.com 原文

翻訳=日下部博一

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