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2026.06.22 07:30

米政府のアンソロピック禁止令が招いた予想外の展開──世界的AIブームはむしろ加速

NazeerArt - stock.adobe.com

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ワシントンによるAnthropic禁止は、世界的AIブームを後押し

今や、政府の1枚の命令で、AI(人工知能)モデルを世界全体から停止させられる。Anthropic(アンソロピック)は米国時間6月12日午後、米商務省の産業安全保障局(Bureau of Industry and Security)から緊急の輸出管理命令を受け、その速さを思い知った。命令は、最新モデルである「Claude Fable 5」「Claude Mythos 5」の2つについて、世界のどこであれ、いかなる外国籍の人物による利用も禁じるものだった。これには、Anthropicの自社オフィス内で合法的に働く外国籍のエンジニアも含まれていた。すべてのログインの背後にあるパスポートをリアルタイムで確認できる企業はない。そこでAnthropicは、できる限りの手段として、地球上の全顧客に対して両モデルの提供を停止した。

ワシントンは数十年前の道具を持ち出し、本来それが想定していなかった対象に向けた。「みなし輸出(deemed export)」規則は、規制対象技術へのアクセスを外国籍の人物に与える行為を、その人物の母国への輸出とみなす。外国人エンジニアに兵器の設計図を共有するのと同じ原理である。40年にわたり、これは物理的な製品を国境で止めてきた。だが今回は、稼働中のクラウドサービスにまで手が及び、スイッチを切った。アマゾンの研究者がFable 5を脱獄(jailbreak)する方法を示した後だと報じられている。理屈は狭いが、影響範囲は地球全体だった。最先端(frontier)モデル2つが、午後のうちに暗転したのである。

単純な見方をすれば、これはAnthropicの問題、あるいはワシントンとAI研究所の間の小競り合いがまた1つ増えただけということになる。だがより鋭い問いは、メモ1枚でモデルを取り消せるようになったとき、資金はどこへ向かうのか、である。資金はモデルとともに消え去らない。それは下層へ沈み込む。チップへ、電力へ、そして各国が自前で構築する理由を持つことになった組立ラインへ。米国のいかなる機関もスイッチを切れない場所へ。

対中GPU規制が、中国の効率化と追い上げを招いた

次に何が起きるかを示す最良の手引きは、同じ構図をすでに1度演じたチップ戦争だ。ワシントンは3年にわたり、中国の最先端領域での野心を鈍らせるため、先端GPUの対中販売を制限してきた。この制限は一部のトレーニング実行を遅らせた。だが同時に、中国の研究所に効率化を強いた。低精度トレーニングやより賢いアルゴリズムへと傾き、米国の研究所が消費するほどのハードウェアがなくとも、差を縮めたのである。

その政策の中心にいた企業にとって、結果は明白だった。エヌビディアの中国におけるデータセンター向けシェアは、約95%からゼロへ崩壊し、最大級の市場の1つが消えた。ジェンスン・フアン自身の見解では、この政策は「すでに大部分が裏目に出ている」というものだった。ハードウェアを制限しても需要は封じ込められなかった。需要は移動し、その一部は国内競合へと渡った。

では、この教訓をソフトウェアに当てはめるとどうなるか。米国のクラウドインフラが命令で停止できるのなら、外国政府や大企業は、それを恒久的な配管(plumbing)として扱い続けることはできない。合理的な反応は、自国の土壌で、自国の管轄下に、自前で構築することだ。輸出命令がこの転換を始めたわけではない。長期のヘッジを、緊急の課題へと変えたのである。

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