スポーツ

2026.06.20 14:00

ワールドカップ特需に沸くベースキャンプ地、カンザスシティの成功事例

Chris Brunskill/Fantasista/Getty Images

Chris Brunskill/Fantasista/Getty Images

米国にあるFIFAワールドカップ開催都市の中で最も規模の小さいカンザスシティは、世界の強豪3チームをベースキャンプ地として誘致することに成功した。観光専門家らは、これにより同市に極めて大きな経済効果がもたらされる可能性があると指摘する。

米国にベースキャンプを置く39のワールドカップ出場チームのうち、FIFAランキングのトップ10に入るアルゼンチン(1位)、イングランド(4位)、オランダ(8位)の3カ国がカンザスシティをベースキャンプ地に選定した。

「ベースキャンプの誘致は当初からの重点課題だった」と、同市で活動する非営利のワールドカップ組織委員会、KC2026のパム・クレイマーCEOはフォーブスに語った。さらに、「この好機を最大限に活かし、当市が世界のベースキャンプの中心地であることを広く認知してもらうよう戦略的に動いた」と付け加えた。

昨年、FIFAは各開催都市に対し、観客の割合は国内と海外で50対50になると想定するよう伝えていた。しかし、開催都市のホテル経営者を対象とした最近の調査では、ビザ取得に際する障壁や地政学的な懸念により、海外からの需要が著しく抑制されていることが示唆されている。

クレイマーがフォーブスに明かしたところによると、カンザスシティのファンイベントにはすでに約9万人の海外ファンが登録しており、ベースキャンプへの訪問者の多さを裏付けている。

全米旅行業協会の推計によると、海外から訪れたワールドカップの観客は1人あたり平均5000ドル(約80万円)を消費する見通しで、これは米国人観客の平均消費額の約10倍に匹敵する。

「米国の顔となるのは政治家ではなく、一般の米国人自身であると実感できるのは素晴らしいことだ」と、全米旅行業協会のジェフ・フリーマンCEOは16日、カンザスシティの政治・観光リーダーらによるパネルディスカッションで語った。フリーマンはアクシオスに対し、同イベントに出席したマーク・アルフォード下院議員(共和党、ミズーリ州選出)やミズーリ州のマイク・キーホー知事(共和党)などの政治家について、「彼らは地方に存在する観光関連の課題において、みずからが果たすべき役割を理解している。しかし、全国レベルの課題となると、政策が観光にどれほど大きな影響を与えるかを忘れてしまう」と指摘した。

次ページ > 開催都市よりもベースキャンプの方が大きな経済効果を見込める理由

翻訳=江津拓哉

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事