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資産運用

2026.07.05 15:30

女性は男性より「投資が上手」な理由とそれでも資産形成で不利になる理由

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しかし、女性と男性のリスク回避の差が本質なのではない。

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Annika Bacherの近著「The Gender Investment Gap Over The Life Cycle」は、世帯を対象に、独身男性と独身女性について、所得プロファイル、世帯規模、結婚・離婚確率、生存リスク、医療費が異なり得ることをモデルに組み込んだ。一方で、根底にある選好は同じと置いている。このモデルの強みは、女性が生来よりリスク回避的だと仮定せずに、投資ギャップを再現できる点にある。

Bacherの結論は、女性が株式をあまり保有しないのは、経済状況から見てそれが合理的な選択になるからだ、というものだ。

女性は所得水準が低く、所得のパターンも異なる傾向がある。女性はより大きな世帯責任を見込む可能性が高い。若い時期の資産が少ないことも多い。将来の消費ニーズも異なる。所得が低く、その所得への要求が大きく、失敗の余地が小さいなら、金融リスクを抑えることは臆病さではない。

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そして決定的に重要なのは、女性は男性より将来の所得が不安定になりやすい(賃金が低く、誰かのケアのために労働時間を減らしやすい)と見込まれるため、長期の投資リスクを取る余力が小さいということだ。安定して増えていく労働所得は、家計全体のバランスシートにおいて債券のように機能し得る。だからこそ、金融資産で株式リスクを取りやすくなる。その所得の流れが小さく、不安定で、ケアの義務に縛られるほど、安全性重視へと最適ポートフォリオは傾く。

女性の株式保有が少ないのは、ジェンダーの性質ではなく、経済的な合理性を計算した結果なのだ。

株式投資のギャップは複利で広がり、資産形成を傷つける

30歳で2人の労働者がそれぞれ1万ドル(約160万円)を貯蓄するとしよう。片方はリスクを取る余裕があり、株式に50%を7%、安全資産に50%を3%で投資する。65歳までに資産は約6万ドル(約963万円)になる。

もう片方は所得が低く家計負担も大きいため、株式20%、安全資産80%で運用する。65歳までに資産は約4万3000ドル(約690万円)になる。

2万4000ドル(約385万円)の差は、知性や勇気の問題ではない。株式プレミアムが時間をかけて複利で効いていく結果だ。

ここには大きな皮肉が存在する。女性は市場に参加してしまえば、より良い取引をするかもしれない。だが多くの女性は、生活条件によって市場の縁に追いやられている。

カップルという形が、女性の金融リスクの一部を生む

研究者は、比較が明確になるため独身男性と独身女性を比べることが多い。しかし多くの人は成人期の相当部分をカップルとして過ごす。これは「男性の」ポートフォリオと「女性の」ポートフォリオについての主張を難しくする。

カップルは、必ずしも合理的な1人の投資家のようには振る舞わない。そこにはジェンダーの権力関係があり、それがカップルと妻の資産を減らし得る。100万人超の米国人を対象にした包括的研究では、カップルは、雇用主による拠出上乗せ(マッチ)が最も大きい配偶者ではなく、所得が最も高い配偶者に退職拠出を配分しがちだと分かった。世帯は「ただでもらえるお金」を取り逃がしている。

RANDと労働省による研究「Household Retirement Saving」は、退職資産と拠出が夫の口座に置かれやすいことを示している。多くの場合、夫が主な稼ぎ手だからだ。

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