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2026.06.20 08:00

足元の金は「売られすぎ」 原因と今後の見通しを分析

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流動性(現金化のしやすさ)の問題もある。市場にストレスのかかった局面では、投資家は売りたいものではなく、売れるものを売ることがある。マージンコール(追加証拠金の入金要請)に応じるためや、ポートフォリオのリバランス(配分調整)を行うため、あるいは石油ショック時のエネルギー銘柄のように、資産防衛策としてより即効性のありそうな資産に資金を振り向けるため、金が換金売りされることもある。

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裏を返せば、金に短期的な売りが出ているからといって、金の投資ストーリーが崩れたとは限らないということだ。筆者の見方では、それはたんに、不安定な市場環境において投資家がポジションを組み替えているにすぎない。

ファンダメンタルズは変わっていない

より長期的な金強気シナリオはなお強固だと筆者が考える理由はいくつもある。

第一に、世界の債務残高は相変わらず歴史的に高い水準にある。米国は巨額の財政赤字を垂れ流し続けており、ワシントンには大幅な歳出削減に踏み込もうという政治的機運も乏しい。

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第二に、世界各国・地域の中央銀行は引き続き金を準備資産として重視している。国際的な金業界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)は、世界の中銀による金取引量は今年3月には大幅な純売却(購入量より売却量が大)だったが、4月には再び純購入(購入量が売却量より大)に転じたと報告している

そして第三に、インフレが依然としてリスク要因として残っている。たとえエネルギーや食料品を含む総合インフレ率が一時的に鈍化しても、コストを押し上げる構造的要因は消えてない。サプライチェーン(供給網)はいまも脆弱であり、エネルギー市場も地政学的な混乱の影響を受けやすい状態にある。

逆張り投資の好機

ファンダメンタルズが損なわれていないのに、市場心理がネガティブなとき、逆張り投資にとって紛れもないチャンスが訪れる。金は現在、まさにその条件を満たしているように映る。

先ほどの標準偏差チャートは、テクニカルな面からシグナルを発している。繰り返すと、金は過去の相場に照らして、60日ベースで売られすぎの状態にある。これは最近の下落が行きすぎている可能性を示唆する。

一方、マクロ経済環境はファンダメンタルズを支えるものになっている。インフレ、財政赤字、地政学リスク、中銀による金購入は相変わらず続いている。

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翻訳・編集=江戸伸禎

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