政治

2026.06.19 13:00

米イラン合意は和平ではなく「ハーフタイム」にすぎない

米イラン合意を受け、日常が戻りつつあるイラン首都テヘランの街角。2026年6月18日撮影(Fatemeh Bahrami/Anadolu via Getty Images)

湾岸諸国、イスラエル、トルコにとって、これは情勢の構図を書き換えるものだ。中東に関わる誰もが、もはやイランを外様ではなく、米国の仲介による枠組みの内側に含まれる存在として考慮に入れなければならなくなった。イランの勢力圏は、すでに情勢に織り込まれているのだ。

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イラン国内においても、二次的な勢力固めが進んでいる。今回の紛争により、イスラム革命防衛隊(IRGC)が国家、外交、経済を完全に掌握し、選挙で選ばれた大統領は形骸化した。制裁解除後のイランと取引を行うことになる企業にとって、いまやIRGCこそが重要な取引相手だ。

合意は長続きしない

こうした状況はどれも持続可能ではなく、イラン指導部もそれを承知している。ホルムズ海峡に関する条項は60日後に失効する。イスラエルはレバノンをめぐる文言に異議を唱え、合意成立まで秒読みの段階でベイルートを攻撃した。米イラン合意はこの試練を乗り越えたが、2度目は持ちこたえられないかもしれない。米議会ではすでに、イランに資金が流れ込むことへの反発が高まっている。

トゥーシの指摘は正しい。試合終了のホイッスルはまだ鳴っていないのだ。ただハーフタイムに入ったにすぎない。

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問うべき問題は、この合意が維持されるかどうかではない。イランが「買い上げた時間」を使って何を為すかである。

ここで議論は冒頭の一節に戻る。クラウゼヴィッツは政治的目的を戦争よりも一段上に置き、戦闘行為はそれを実現するための手段だと位置づけた。イランはこの順序を逆転させた。戦闘は停止したが、その目的は止まっていない。それらは覚書によって開かれた金融・外交ルートへと移行し、国家として存続できたことで制裁の緩和、外貨準備の凍結解除、さらには敵対国が与えたくなかった地位へと変換された。

これは勝利ではないが、降伏でもない。それは戦略であり、次のラウンドの日程はすでに決まっている。

forbes.com原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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