銀行救済のためのマネープリンティング(紙幣の増刷)
「この分野にどれだけ金を投げ込もうが関係ない。たとえ経済に10兆ドル(約1610兆円)を注ぎ込んでも、チップが2年ごとに良くなるという事実は変えられない。では、(AIバブルが崩壊し、銀行が危機に陥った場合)銀行を救うために金融当局はどう反応するのか。『法定通貨をただ放り込む』だ」。
ヘイズは、投資家がAI投資はもはや「資本コスト」に見合わないと判断すれば、その資金は「真っ直ぐ」ビットコインや暗号資産へ向かうと主張した。
「AIバブルの崩壊と、これから起きるマネープリンティング(紙幣の増刷)、とりわけ米国でのそれは……サブプライムを小さく見せる規模になる。そしてビットコイン価格を100万ドル(約1億6100万円)へ押し上げるだろう」。
ヘイズはこれを「ビッグ・プリント(大増刷)」と呼び、次のように付け加えた。「うまくタイミングを合わせれば、2度と働く必要はなくなる」。そして、映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転(The Big Short)』の題材となった、マイケル・バリーによる米住宅市場への有名な逆張りと比較した。
サトシ・ナカモトによるビットコインの原論文は2008年に発表された。世界金融危機で銀行が苦境にあったさなかだ。筆者は、ビットコインについて、法定通貨の価値下落に対する避難先(いわゆる「デジタルゴールド」)という位置づけ、またナスダックなどと連動して動くリスク資産のような位置づけで取引されてきたと考えている。
新FRB議長のケビン・ウォーシュ、金利を据え置き
一方で、新たな米連邦準備制度理事会(FRB)議長のケビン・ウォーシュは、FRBトップとして臨んだ初会合で金利を据え置いた。ドナルド・トランプ大統領が利下げを明確に期待した上で、ウォーシュを指名したにもかかわらずだ。
トランプは、ウォーシュが利下げしなければ失望するとした以前の発言を翻し、先月、ウォーシュに「やりたいようにやらせる」と述べた。
「据え置き自体は、まったく疑いの余地がなかった」。クレディ・スイスおよびVinik Asset Management出身で、現在はTheoの最高投資責任者を務めるイギー・イオッペは、電子メールでのコメントで述べた。
「重要なのは、ウォーシュが最初の会合で緩和バイアスを取り下げたことだ。これは数週間にわたりデータが示してきたことと整合する。インフレーション(物価上昇)は依然として3年ぶりの高水準にあり、雇用統計も強い。過去3カ月で50万以上の雇用が生まれている。今後数カ月のどのシナリオでも、FRBが利下げする展開はない。だが、彼らが利上げしない日が続くほど、実質的には緩和していることになる」。状況が引き締めを求めているのに引き締めない、いわば政策が後手に回っており、相対的に緩い状態になっていると指摘しているわけだ。


