追加利上げが貴金属価格に与える影響
アナリストらは、FRBが年内後半に追加利上げに踏み切れば、金と銀の価格はさらに下落する可能性が高いとみている。BNPパリバ・フォルティスの最高戦略責任者であるフィリップ・ジゼルスはCNBCに対し、「我々の世界において、金利は重力のようなものだ」と語った。「金利が上昇すれば重力が強くなり、貴金属を含むすべての資産が下方に引っ張られることになる」。
実際、ここ数週間は利上げ観測の浮上自体が貴金属価格を抑制する要因となってきた。独コメルツ銀行のアナリストも6月初め、「利上げ観測が根強く残る限り」金価格は低迷を続ける可能性が高いとの見方を示していた。
ウォーシュは今年4月、上院銀行委員会に対し、トランプ大統領から利下げを「要求された」ことはなく、もし特定の金利水準を要求されても応じるつもりはないと述べていた。また、前議長のジェローム・パウエルに対しては長らく利下げを迫り続けていたトランプも先週、ウォーシュには「彼のやりたいようにさせる」としつつも、「利上げを行う理由はない」と述べている。
金価格が5600ドル、銀価格が120ドルまで急騰した今年1月の歴史的な急騰の後、ウォーシュが新FRB議長に指名されたことを受けて貴金属価格は暴落へと転じた。ウォーシュが利下げに動く可能性は低いとみなされたためだ。また、イラン紛争の期間中、金と銀の価格は急騰する原油価格と逆相関の関係にあり、総じて下落傾向にあった。先週には、将来的な利上げ観測やイラン紛争をめぐる不確実性を背景に、金と銀の価格はともに2カ月ぶりの安値を記録していた。


