「重要鉱物のサウジアラビア」となりうるカザフスタン
米国が対応を誤っているのはアフリカの新興市場だけではない。おそらく次の「重要鉱物のサウジアラビア」となるカザフスタンでも米国は勝利を目前にして敗北を喫しかねない状況にあるが、少なくとも正しい方向に向かってはいる。
カザフスタンには他の多くの国にはない強みがある。豊富な鉱物埋蔵量、比較的洗練された金融制度、政情の安定、そして加速している国際資本市場との統合だ。さらに重要なのは、同国が単なる原材料の輸出にとどまらず長期的な産業パートナーとしての地位を築こうとしている点だ。米国がこの取り組みを評価することが期待される。
世界最大級のタングステン鉱床に進出するコーブ・キャピタル
2025年11月に開催された、カザフスタンを含む中央アジア5カ国と米国による「C5+1」のサミットでは経済協力を深化させる方針が打ち出された。6月11、12日にはカザフスタンの首都アスタナでアスタナ鉱業・冶金会議が開催され、それに合わせて重要鉱物に焦点を当てた初の対面形式によるC5+1も開かれた。
こうしたフォーラムの連携に加え、世界最大の未開発タングステン鉱床への米企業コーブ・キャピタルの進出といった最近の投資発表は、少なくとも今や実行段階が重要だという認識が広まっていることを示している。このプロジェクトはその変化を表している。同鉱床には世界最大級のタングステン資源が眠っていると推定されている。プロジェクトは米国の運営主導力とカザフスタン政府の参加、そして米輸出入銀行(EXIM)と米国際改発金融公社(DFC)の融資メカニズムによる多大な支援が組み合わさっている。ナスダックへの上場計画はこのプロジェクトを西側の資本市場にさらに統合するものだ。


