経済

2026.06.19 07:00

中国が独占する重要鉱物、米国が戦略面で後れを取っている理由

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米国はここ数年、重要鉱物について声高に語ってきた。政府高官たちはタングステンやリチウム、コバルト、レアアース(希土類)、銅のサプライチェーンを経済安全保障や技術開発、防衛態勢、グリーンエネルギーの要だと当然のように位置付けてきた。外交活動も活発に展開されてきた。米国は2023年以降、中国の影響が及ばない中央アジアやアフリカ、中南米の国々とこれらの鉱物の代替サプライチェーンを確保することを目的とした複数の覚書を締結している。

だがこうした合意の多くは意思表示からなかなか発展していない。発表のペースは実行を大きく上回っており、その差は交渉や物流による予想される遅れを超えている。枠組みは次々と策定されている一方で、資金調達や精製能力の向上、物流インフラ、下流産業の育成は後れを取っている。文言と実際に投入された資本の隔たりは提携した国の政府や市場の目にますます明らかになりつつある。

中国の優位を削ぐ狙い、米国の「鉱物優先」戦略

米国はこれまでのところ勢いを維持している。それは米国の政策立案者たちが概ね「鉱物優先」の戦略を採用してきたからだ。このアプローチの論理は理解できるものだ。重要鉱物の精製における中国の独占は、数十年にわたる産業政策や補助金によるインフラ整備、そして垂直統合型の加工システムによって築き上げられてきた。たとえ政治的思惑があったとしても、米国が中国のような支配を一夜にして再現することは現実的に不可能だ。

その代わりに米国の現在の戦略は世界全体の原材料供給の拡大に重点を置いている。友好な関係にある国・地域における原鉱石生産量の増加は下流の加工市場における価格決定力を弱め、バリューチェーン全体で中国の優位性を徐々に削ぐことが狙いだ。理論上は上流の多様化が進めば鉱山企業はバリューチェーンの上流へ進出しようとし、収益を国家開発に充てようとするため、最終的には現地の精錬業や代替的な産業エコシステムの形成が促進される。

問題は、鉱山プロジェクトは単独では機能しないということだ。鉱山には鉄道や港湾、加工施設、輸出金融、発電設備、水供給、そして長期供給契約が必要になる。こうした関連する投資がなければ、新たな鉱物生産は米国が減らそうとしている依存関係をかえって強めてしまう。

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翻訳=溝口慈子

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