経済・社会

2026.06.19 14:15

ウクライナの戦場で培った迎撃ドローン技術で差別化図る仏スタートアップ企業

アルタ・アレス社のチーフ・オブ・スタッフ、ビクトワール・ソリー氏

実際に戦場で収集したデータを活用

――戦場でソリューションが活用されている具体的な事例を教えてください。

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当社のソフトウェアがウクライナのドローンとともに(ロシアのドローンの)「シャヘド」を撃墜しています。「シャヘド」はイラン製の三角形のドローンで翼幅が3メートル近くあり、クルマほどの大きさ。当社はウクライナのドローンに搭載するソフトウェアソリューションを提供しています。

ソリューションにはレーダーを通じて監視情報が入ります。具体的には「シャヘド」という脅威が身近に迫っていることを示す内容です。接近する「シャヘド」をレーダーで検知。確認したデータは地上管制ステーションへ送られ、画面上のレーダー画像で状況が確認できます。

身近に脅威が迫っていると確認されたところで、ドローンの出番です。離陸させるのはたった1人のオペレーター。ドローンの機首に搭載されたサーマルカメラで「シャヘド」が到着したことを確認すると、完全自律的な機能が決定的役割を果たすことになります。ドローンが目標を視認し、自動的に照準を合わせて追跡。迎撃へ向かい、破壊する仕組みです。

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ただ、ドローンを撃墜してもそれだけで十分とは言えません。内部に爆薬を抱えたままの状態で残るからです。地上に落下して爆発すれば、民間人に被害を与える可能性があります。つまり、真の目的は空中で迎撃し爆発させてしまうことで、民間人に対する脅威とはならないようにすることです。
 
――システムにはAIを活用していますね。

AIの機械学習モデルを訓練するためには映像データを収集する必要があります。AIシステムがうまく機能するためのデータが多ければ多いほど、ほぼ確実に迎撃が可能となります。

当社のソリューションが効果的なのは自社データや実際にウクライナで収集したデータを活用するからです。ウクライナ政府もこれらのデータは販売していません。こうしたデータを持たない欧州の大手企業も存在します。まさに、ここが競合他社に対する優位性といえます。

他社でもすばらしいソリューションを持っているかもしれませんが、あくまでも理論的なもの。雨が降ったときに何が起こるか。あるいは寒くなり始めたときや電波妨害が発生したときに何が起こるかを知りません。当社には繰り返し実践してきたという確かな強みがあるのです。

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